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 初めてのモンスター討伐見学が終わって、数日が経ち自分にはモンスター討伐が向かない事を理解したはずだったのですが、自分が思ったように物事が進むことは無く。

 何事もない薬草採取の毎日に戻ったはずだったのですが、自分の知らない所でよく分からない話がどうやら広がっていたみたいで、村のオジサンを連れて行くと討伐の成功率が上がるという根も葉もない噂だけがどうやら大きめの街の方まで行っていたみたいで、ただのおじさんである自分をわざわざ荷物持ちに指定してくれる奇特なハンターが出てくる事に。


「えーっと、その噂って何処から……というか、まあ一緒に行ったあのカップルのハンターさんから聞いたんですよね?」

「そうそう。彼等は一部では有名なハンターだからねぇ。まさかこんな辺鄙な所にいるとは思わなかったけど、元気そうで何よりだよ」

「その言葉からすると、カップルのハンターのお知り合いで?」

「ああ。それについでで聞いたんだが、おっさんお金が必要なんだろ?」

「あー、ええ。その通りです」

「ハンターってのは、ゲン担ぎが好きなんだよ。この装備だったらイケたとか新しい装備でいきなり突っ込むとキツイとかな?」

「そういうものなんです?」

「そういうもんなんだよ」


 そんな話をしながら、この間と一緒の密林近くの狩りを同行することになり、数回程アウェクル亜種を倒すところを見る事に。

 ただ、本当に一緒に行ってなにも戦うことなく薬草やキノコ採取をするだけなので役に立っているのか分からないのですが、一緒に行くハンターさん達はカップルハンターさん達の知り合いというのもあってとても優しく、案内が良かったとか、仕事が丁寧だったと嬉しい事ばかり言ってくれることに。


 そんな感じの臨時収入が増えたお陰もあって、借金返済は今までとは違ったスピードで返せるようになっていきます。


 それでも、声がかからない日はいつもの薬草採取を一人でするわけなので、生活リズムが凄く変わるなんてことも無く、比較的穏やかな毎日を過ごせていたわけですが、噂というのは怖いモノで。

 全く知らない人が自分を指名してくることに。


「ココのおっさんを連れて行くと、いい事があるって聞いたぞ?」

「そのおっさんってどいつだよ?」


 この村にも偶に街から来るハンターというのは居るのですが、ここの所ソレが少しずつ増えていたみたいで、ちょっと今までになくガラの悪い連中も村に来ることが増えてきている状態で。

 ただ、自分が処理するのは厳しいだろうという判断をカップルハンターさんもレベッカさんもしてくれていたみたいで、依頼を受ける、受けないは皆さんがしっかりと判断してくれているので、自分のところまで話は来ない状態で。


 かなり守って貰えていることが分かっていたのですが、そこまで守ってくれている理由をレベッカさんに聞くと、どうやら週に一回の個人依頼に繋がる話を外ではされたくないみたいで、勿論喋るつもりは無いのですがその辺りを心配してくれていた模様。

 そしてカップルのハンターさん達はここまでの事になるとは想像もしていなかったみたいで、ちょっとビックリしていたみたいですが、自分達の紹介した人以外は付いて行かない方がいいという感じで変に声を掛けられないように街の方にまた別の噂を流してくれたみたいで、少しずつおさまりは見せていたのですが、稀に今回みたいな厄介な人達が来ることもあって。


「ま、おじさんはいつも通りいつもの採取依頼をお願いね?」

「ええ。で、週末はいつも通りにですね?」

「うんうん。まあ、進展が全然ないのも困るんだけど、仕方ないよねぇ」


 あれからさらに数か月が過ぎているのですが、ロボットはいつも通り見ているだけの状態が続いているわけですが、この間からお世話になっているコボルト達に協力を依頼出来れば、もしかしたらもしかする可能性も出て来ていて、そろそろその話を実行させようかというところまで来ている状態。


「最近外からの人が増えて困っちゃうわー」

「でも、ギルドとしては潤っているんですよね?」

「まあね?でも、元々そこまでここで利益を上げる予定は無かったから……」

「困っていると?」

「だってー。ココって私とあの二人の三人しかギルド員いないでしょ?で、更に外からのハンターの話も増えて来ると……大変じゃなーい?」

「まあ、大変そうなのは分かりますけどね」


 こんな感じに少しだけ今までとは違う毎日が繰り返されている状態なのですが、始まりがあるという事は終わりもいつか来るもので。

 厄介な人達というのは本当に厄介で、みんながしっかりと断ってくれていて、更に情報も流れないように気を付けてくれていたはずなのですが、その隙をついてどうやらおっさんが自分だと気がついたみたいで、直接自分に接触してくることに。


「いつも薬草採取でスーッと消えているおっさんが、噂のおっさんだとは気がつかなかったよ。俺達の討伐にもついてきてくれないか?」

「何もできないので、足手まといにしかならないのでご一緒は無理です」

「ついて来ればいいだけだっつってんだろ?」

「身も守れないぐらいなので、勘弁してください」

「その位はどうにでもなるだろ?」


 絡まれるときはそのうち来ると思っていたのですが、まさかこんな形でとは思っていない時に限って、絡まれることになります。





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