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 朝食前に名前が決まった話をしたので、そのまま朝食をいつもの四人で食べる形に。

 そして、名前が決まった事で凄く話しやすくなったみたいでレベッカさんが指をちょいちょいと動かして、撫子を呼びます。

 ただ、微妙にまだ慣れていないのか自分から離れないのを見ていると、少しだけですが自分にしっかりと懐いているという感じがして嬉しくなるのですが、その辺りは流石レベッカさんと言うべきか。


「ちょこっと、女同士で話しましょ?」


 その一言で、チロチロと舌を出す行動をしたかと思うと、するっと肩から降りてレベッカさんの方へ。

 そしてレベッカさんも慣れているのか、右手を前に出すとその上にすっと撫子が乗って、二人して厨房の方へ。


「別にここで話してくれても良かったと思うんですけど」

「……おっさん、あんまりモテなかっただろ?」

「まあ」

「そういうとこだぞ?」

「どういうとこよ?」


 そんなやり取りをヒックスさんとウェージさんとしながら、朝食がおわったら飲み物を準備して、軽く体操をしてからいつものリュックを背負えば後はいつもの通り丘への採取に行ける状態になるのですが、思っていたよりも二人の会話が長いので置いていくのもいいかな?と思い始めたのですが、その行動にストップをかけるのは門番の二人。


「別に待たずに行くなとは言わないが、レベッカはアレで結構真面目で五月蠅いからな?」

「ちゃんと薬草採取とキノコ採取の依頼を受けてからにしないと、後が怖いからな?」


 当たり前ですが、受付をしっかりとしてから行くようにと言われ、それはその通りだと頷くことに。

 そんな感じに支度を済ませて、そろそろかな?と思う頃にかなり撫子を手懐(てなず)けた様子で、二人が戻ってきます。


「かなーり撫子ちゃん、頭いいわねー」

「ですか」

「うんうん。で、武器のないおじさんの武器というか攻撃手段にもなってくれるって」

「攻撃手段ですか?」

「そそ。お話してみたら、叩きつける以外にも、噛むとか、巻きつくとか色々と出来る事を証明してくれてね?で、大抵の場合は大丈夫って」

「大丈夫?」

「あの丘の辺りに居るのだったら、一人で倒せるらしいわ?」

「……そんな危ないんです?うちの撫子」

「みたいよ?」


 さらっと言われてしまうと、それ以上の反応が出来ないのですが逆に言えばかなり心強くもあって。


「という事で、キノコは食べたいみたいなのでいつも通り取って、食べさせてあげてください。納品は薬草だけでオッケーなんだけど、余裕があったら猪とか狩ってみてもいいんだけど……持って帰る事が出来るようになるまでは倒してもあんまり意味がないかなーって事で、とりあえずいつもと変わらない感じかな?」

「いつも通りにやればいいって事ですね?」

「そうなるかな?まあ、しっかりと会話をして、仲良くなればなるほどその子強くなれそうな気配があるから、ちゃんと会話したほうがいいよー?」

「まあ、丘まで一時間以上ありますから、ゆっくり話でもしますよ」

「だねぇ」



 そして後はいつもの流れで依頼を受け、リュックを背負って肩に撫子を乗っけたら丘へ出発。


 だらだらと歩きながら話しかけると、ぺちっと叩く感じの否定とすりすりと撫でる感じの肯定である二種類を上手く使い分けてある程度の会話というか意思疎通が出来るので、とても助かるのですが、レベッカさんの言葉が信じられないわけではないのですが、撫子がそこまで強いとは微妙に思えない部分もあって、どうしてもの時はよろしくという感じにお願いをしていると、だらだらとしながらも足を止めなかったのでキャンプに到着。

 少しだけ休憩をしてから、後はいつものように採取に向かうのですが、許可が出ているというのも理解しているみたいで、撫子が自分の肩から出来るだけ前へ前へと早く食事をしたいのか、自分を引っ張るような勢いで先を促されます。


「はいはい。キノコは逃げないから大丈夫だからね?」


 そんな事言われなくても分かっているし、何を当たり前の事を言っているの?という様な冷めた目で振り返ってこっちを見て来るのですが、探索を始めてすぐにキノコを見つけると、遠慮なくぱくりと口に。


「美味しいの?」


 すりすり


「食べてもいい?」


 ぺちっ


 こんな単純なやり取りをしながら、いつもの場所でキノコと薬草を取って、連続でキノコが見つかると一応リュックに入れるのですが、肩の上に居たはずの撫子は気がつけばリュックの中へ。そして、器用に薬草の合間を縫ってキノコだけを食べて、もう一度肩の上に乗ろうとするのですが、食べてすぐだと消化されていないのでお腹はキノコの形のまま。

 結構座りが悪そうなのですが、どうやっているのか分かりませんが、いいバランス感覚でもって肩の上に戻ります。


「あと数か所終わったら、さっきの場所に戻って休憩するから、そこまで急いで食べなくてもいいからね?」


 この通りしっかりと言葉は理解しているみたいで、顔の辺りをすりすりとしてきたので、いつもの感じで採取一週目が無事終わったので、少しキャンプで休憩でもしましょうか。








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