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 命の有無でいうと無事助かったと言っていい結果になったのですが、正直にいって何が起こったのかはさっぱり分からず。

 ただ、かなり自分の命はギリギリだった気はしていて今回はたまたま運が良く助かった感じですが、


「次はない空気感というか、多分たまたま助かっただけって感じ……いや、でも誘導されていた感じはないハズだけどさっきまでの頭の中の靄みたいなのはなくなった気もするし……」


 腰が抜けて動けない状態なので頭ばかりが働くのですが、今日は変な空で普通であれば先に進むのもやめそうなのにそのまま馬鹿みたいに動いた結果、いつもはいけない場所の先に行ってしまい危うく命を散らす事になりそうだった訳で。


「とりあえずそろそろ……うん、動けるかな」


 今日もいつも通りにきのこと薬草を取りに来ているので、何もしないで帰るという訳にはいかないのですが、一応今いるこの場所も多少記憶にあるので何となくキノコや薬草が生えていそうな場所は把握している状態。

 動けるようになったのであまり体が驚かないように注意しつつ周りに寄りかかりながらも一度しっかりと立って、おそるおそる腰を曲げている状態から背筋を伸ばししっかりと立てた事を確認してからゆっくりと足踏みをして変に腰に痛みがない事を確認して、大丈夫そうだったのでとりあえず凄く小さくジャンプをしてみる事に。

 腰に響くようであればぎっくり腰や腰痛かなにかも心配しないといけないのですが、そういった痛みもなくとりあえず何事もなかったことを再確認できたので、いつもと同じように回収作業に戻ります。

 そして必要本数がすぐに集まったので来た道をそのまま戻るように帰りつつ一応行きの時には見当たらなかったのですが、いつもの場所を確認してみると何故かさっきまでなかったはずなのにキノコも薬草も生えている状態。


「見逃したというよりは、イベント的な感じ……いや、ゲームのし過ぎか」


 イベントだったので死ななかったと思えるぐらいにはかなり怖い体験だったので、イベントが終わったら後はいつも通りという状態になったとも思ったのですが、自分の認識が凄く甘かったことをこの後理解する事になって、それはいつものベースキャンプに着けばすぐに分かる事だったのですが、


「まあ、空は赤かったし。風も強かったし……あ、でも、こういう状態になったのはどうやって説明すればいいんだ?」


 いつも通りの癖という訳ではないのですが、ここの場所に来ると初めにやるのはベースキャンプ作りで、まあここに置いてある資材を組み立てる簡単なものなのですがそれがまるっとなくなっている状態で。


「コレは、自分のせいでもあるけど不可抗力でもある……けど、どういう風にとってくれるかはわからないな」


 ここまで来ると流石に話さないと言う選択肢はもう残っていない状態に。

 ただ、話したところで信用してもらえるかと言われると結構微妙な感じでもあって。


「弁償だと、きついかなぁ」


 今の所の稼ぎではその日暮らしが微妙な状態でギルドの人達の好意で生きながらえている状態だというのは分かっているので、ここに来て借金を背負うのは厳しいところですが、だからと言って自分のせいじゃないという事を証明するのも難しい話。


「まあ、話をしてから考えるか」


 と、なんとなく帰る空気になっている自分ですが、今このまま帰ったところでもし弁償となれば少しでもお金を返せるように動かないといけないわけで。

 そうなって来るとこのまま帰るよりもいつものように薬草やキノコをとってから帰った方がいいのは明らか。


「安全性は無くても、やるしかないってこういう事か?平和ボケとか言われているが、紛争地域の人達の気持ちの一端ぐらいは……って、コレは紛争地域じゃないし、現実が違いすぎるから比べても仕方ないか」


 体は動き、思考も出来る。

 今やれることは急いで帰って報告。そして同じぐらい大事なのは食い扶持を稼ぐ事。

 どちらが大事か天秤にかけると、命と同じぐらいお金が大事だという事になったので、キャンプはとりあえずそのままにして今さっき戻ってきた道をもう一度進む形で、再度キノコや薬草が無いか探しに向かう事に。

 自分が思っていたよりも焦っていたのか、多少の取りこぼしはあったのですが、それでも大した量が集まるという事はなく、ある程度の量が確保できたので今日は一度帰る事に。


「壊れても、流石にこのままってわけにはいかないよなぁ」


 ひとりごちてから壊れた部品を変な方向に曲がらないように支えながらも解体しつつ、いつものような状態に出来るだけ戻してからベースキャンプを後に村に向かうのですが、なんとなく見た事のある三人がこっちに向かってきている状態。


「アレ、多分いつものみんなかな?」


 各々の武器をしっかりと持った状態で前から来たので挨拶をしようとしたのですが、こちらを認識してすぐ、ダダダッと駆ける音になったかと思うと次の瞬間には目の前で。


「生きてるー!?」


 凄い勢いで駆けて来たのはレベッカさん。

 そして体格で言えばこっちの方が太っているのですが、本当に凄い威力で駆けよって来ていたので耐えられるわけもなくそのまま押し倒される形になって。


「えーっと、一応報告が」

「うんうん。聞こうか?」

「あー、まずどいてもらえると助かります」

「気にしない。気にしない。さ、何があった?」


 いや、地面に横になった状態で女性に馬乗りにされたまま報告したいとは思わないんですけどね?






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