北方支部へ〜2日目昼頃
時間が取れず、かなり短いものになってしまいました
「サァ!全員水着に着替えなさイ!!寒中水泳するわヨォ!!」
「了解」
「馬ッッッ鹿じゃないのッ?!やる訳ないだろ筋肉ダルマッ!リクも服脱いで行こうとしないの!流石に死んじゃうでしょ!」
「大丈夫。やったことあるから。それに夕食狩りに行かなきゃ」
「そうヨ!今日は氷河の下にいる玉鯨を狩りに行くのヨ!オトメ達ィ!!戦の準備はいいかァ?!」
『『Ураааааааа!!!!』』
吐いた息も瞬時に凍りつく極寒の北方支部にて、その寒さにも負けない戦乙女達の熱気が立ち込めていた。クリスティーヌはその掛け声と同時に少し離れた位置の地面……分厚い氷河を拳で砕き巨大な穴を開け、やたら綺麗なフォームで氷点下の海へと飛び込んだ。それに続く様に北方の戦士達は薄着になり穴ぬ飛び込んで行った。
「ならお嬢も一緒行こう。お嬢は氷使いだから寒さにも耐性あるし。普通に泳げる」
「確かに人よりかはあるけど、凍った海の中素潜り出来るほど耐性はないよ」
「……………できないの?」
愛莉珠の解答に理玖は心底不思議様な表情を見せた。ただ、そうと言っても親しい者がわかるくらいの表情の薄さであるが。
「いやリクさんや、そんな不思議そうな顔してんのさ。当たり前じゃないかそんなの」
「父さんと母さんと夜奈姉は出来てた。あと俺も一緒に泳いだ事ある」
「………………………あのね、リク。君のご両親はちょっと他とは違うんだよ。クソババァも似た様なものさ。現に神崎はやってないだろ?」
「………確かに。澪姉さんはやったら風邪引いたし。でも、お嬢なら出来るよ。ほら行こう」
「話聞いていたかなワンコちゃん??というかリク、まさか僕もあの鬼畜コンビとクソババァと同類だと思ってない?」
「うん」
愛莉珠の質問に理玖は即答した。その返しに後ろの方で控えていた特戦隊の面々は軽く吹いて、林杏とロザリアは爆笑した。
「………僕は普通の人間だよ」
「普通の人間なら飛んでる蜂の大群を全部ピンポイントで氷に変えたり出来ないよ」
「…………あーもう!とにかくリクは僕の湯たんぽなんだから離れちゃダメ!」
「俺は湯たんぽじゃないんだが……」
愛莉珠は理玖が先程クリスティーヌが拳で開けた極寒の海の入り口に向かおうとするのを防いでいた。
そうしてしばらくするとクリスティーヌが『獲ったどォォォ!!』と雄叫びを上げながら体長が20メートルはあるであろうほぼ球体状の乳白色の魚………玉鯨を両手で抱えながら水揚げしてきた。




