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極氷姫の猟犬  作者: 骸崎 ミウ
第3章
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幕内〜九尾の狐の過去・下

〜side神崎




いやほんと何故こうなったのか今でも本当に疑問に思っている。



結論から言えばボロ勝ちの蹂躙であった。



まず、魔猿軍団がクソ魔術師の巣をバレない程度に囲い込んで、結界魔法のエキスパートであるトゥテラリィアッフェの連携で逃走防止の結界を張った。



その後、上位属性魔法を極めたマジシャンドリルが攻撃魔術を一斉掃射の流星群。その後、攻撃系を持たない魔猿達が糞猿が作った出来立てほやほや (まだほのかに湯気が立っていた)こやし爆弾と夜奈お手製ドラゴンズ・ブレス粉末入り爆弾を唸りを上げて投げまくった。



そしてその猛攻に生き残ったある意味猛者の魔術師はブチ切れポ○テ顔の夜奈と幸子率いるギガントスガリルの軍団に制圧された。ちなみにその猛者の中に当然クソ親父もいた為、其奴はわっちがこの手でボコした。



まぁ、殆どの魔術師は自身の魔法を過信して近接戦闘がゴミじゃから接近すればこちらのものである。



…………………結果、由緒正しき魔術師 (笑)なカビに塗れた無駄にデカくてボロいお屋敷は魔法流星群によって更地となり、無駄にプライドが高い魔術師様 (笑)はなす術なくボロ負けした。



その戦とも呼べない蹂躙の後、クソ魔術師供の無様な姿にわっち達はひとしきり笑った後、ふと冷静に戻ったわっちは頭を抱えた。



そもそも天災以前は世間から隠れ潜んでいた魔術師は家同士の繋がりが強い。



今回攻め落としたあのクソ親父の家系は原生林に生息する豊富な魔力を含んだ植物や魔獣の素材をそれぞれの家に売り付けて成り立っていた。そんな供給元が無くなれば、その無くなった原因である自分達の身が無事では済まない。



そう思って慌てていたわっちに夜奈がおそらく更地になった家に運良く無事にあったであろう高そうな肉のステーキをむしゃむしゃ食べながら説明した。





──曰く、わっちの過去話を聞いた夜奈はまず初めに自分達のサバイバルの師匠である魔術師に事情を説明した上で家を潰していいか聞いたそうな。



そして……その師匠は魔術師界の重鎮であるらしく、クソ親父の家系は素材の質をわざと落とした上で法外な値段で売り付けたり、魔術師界の契約で保護対象になっている魔獣や植物を違法オークションで売り捌いたりと色々やらかしていたそうで、何度も警告しても無視されてきた為、後処理はこっちでやるから当主(クソ親父)を殺す以外なら好きにぶっ壊したり痛めつけたりコロコロしてもいいとGOサインを頂いたそうな。



ちなみに夜奈が持っていた薙刀はその時に貰ったそうな。





それを聞いてわっちは頭を抱え………ずにそれならもっとやるかと開き直った。



上から許可貰ったなら好きにしようというわけである。



手始めに行ったのは使用人などの本家とは関係ない者。陰口やら陰湿な嫌がらせなど色々受けた。



まず男衆は全身の毛を余す事なく毟り取った後、ホモな趣味の一部の魔猿達に『ご褒美』として与えた。…………まぁ、1週間ほど"プレイ現場"となった洞窟から喘ぎ声(悲鳴を含んだ絶叫)が鳴き止まなかったから両者存分に楽しんだんだろう。



次に女衆はこちらも全身の毛を余す事なく引っこ抜いて二度と生えない様になる強力脱毛薬……毛根死滅クンを頭から浴びせて糞猿お手製の糞玉をぶつけて森に放逐した。…………魔猿の孕み袋にされなかっただけマシだろ。



次に血筋の者……つまりはわっちの従兄弟や叔父などになる。もちろん容赦などする訳ないが。だって其奴らはわっちの事をストレス発散と言わんばかりに殴ったり蹴ったり罵声を浴びせてきたし。



とりあえず男衆はこれ以上糞な遺伝子が増えない様に去勢した。



やり方はまずわっちが其奴らの股のブツに幻陰をかけてブツを消えたかの様に見せた後、当時新たに使える様になった能力である『虚無反転』でその幻陰を現実に置き換える。



そうすればあら不思議。血も痛みもなく手早く去勢できるのである。衛生面もよく、何より相手の絶叫で耳を痛めないで済む。…………まぁ、内臓はそのままだから後々エライ事になるが。



その後は夜奈が魔猿達と協力して1人1人丁寧に魔力を許容限界を遥かに超える量を無理やりぶち込んで魔術師の人間ならば誰でも備わっている魔力を流す為の体内回路を破壊して二度と魔法は疎か自らの魔力を用いて使う魔導具ですら使えない様な身体にして後は放逐。



女衆は……………ここでは言うのを憚れる結果になった。ただ、もしあの日わっちが逃げ出さなかったら辿ったであろう結果以上に凄惨な結果になったとだけ言おう。



最後に当主であるクソ親父。



こっちも魔法を使えない様にした後、わっち1人でボコした。わっちの様な者が生まれぬ様に念入りにブツを潰して、暴れても対処できる様に手足の筋を破壊して両手両足が胴体に付属する飾りにした後、『炎操作』で手に炎を纏わせてひたすら殴った。



身も心もボロボロになってもわっちが『幻影魔法』で『去勢済みの達磨状態で身も心も至って健康な状態』な幻影を纏わせて『虚無反転』でそれを現実にすれば身も心も元通りとなり、わっちまた殴ったり拷問したりを始める。



それは夜奈と幸子のお師匠が後始末の為にやってくるまで続けた。





…………2人のお師匠は一言で言えば傍若無人であった。



まず女にしては大柄で魔術師なのに幸子を超えるハイパーフィジカル持ち。2人と挨拶代わりと言わんばかりにギャハハハハッ!!と笑いながらぶっ飛ばして山1つ消し飛ばした時は一体どこの少年漫画だ?と思った。そんでそのアホみたいな攻撃を受けてもすぐに戻ってきて笑いながら大乱闘騒ぎをする2人はバトル少年漫画の主人公か?と思った



ちなみにわっちは3人から見て身体が貧弱……一般人から見ればそこそこある……な為、挨拶という名の自然破壊バトル参加は免除された。



その挨拶の後は定期的そのお師匠さんはやって来ては2人に稽古を施してわっちは3人の中で1番常識があるからとお師匠さんのお付きの人から社会的に必要な知識や能力の操作などを教わった。




…………そしてお師匠さんが来るようになってから2ヶ月くらい経った日、あることがきっかけでわっちと夜奈は今の様な関係となった。




その日もいつもと変わらない日が始まると思ったが、その日の朝は調子が悪かった。いや、体調は良いのだが、頭が茹だったみたいに熱くなって怠かった。おまけに何故か嗅覚や触覚が敏感になっていて逆に苦しかった。



当時は何が何だか分からなかったが今なら分かる。それは発情期の症状であった。そして相手は誰だという話になる。



ビーストの発情期は番いがいなければ起こらない。『番い』は恋人や妹背などそういう者の事で、発情期にその人物の体臭などを嗅いだりすればその人物を本能的に求める。



ならば相手は誰なのかという話になる。まぁ、確認したら夜奈だとすぐにわかったが。



まだ抑制薬が開発されてなかった当時のビーストの発情期の治し方はパートナーと発散するか、収まるまで耐えるかだった。



耐える選択肢は身体にとって非常に悪い。例えるなら熱暴走して爆発寸前になっている爆弾を抱えているもの。



それがわかっていたからだろう。わっちの相手(番い)が自分と分かった夜奈は何も言わずにわっちをそっと抱き上げて、いつの間にか建てられていた離れの小屋に移動した。



運ばれる最中、何か言われた気がしたが至近距離で匂いにやられて反応出来なかったし、そもそも生まれて初めての発情期であったから熱に侵されて気が狂いそうであった。




『──嫌なら抵抗してください』




やけに慣れた手つきで服を脱がし、その中でかろうじて聞こえた夜奈の声。手早く脱がされてわっちが何か反応する暇もなく、そのまま夜奈の獲物に噛み付く様な接吻から始まり、普段の活発さからは考えられない程優しくされた。



…………まぁ、考えるならばそこが自覚のきっかけだったのだろう。今思えば色々と予兆はあった。夜奈の側がふわふわと暖かく居心地が良かったりと。



あとは今までの出来事であろう。心身共に衰弱し切っていた所を助けられて、いくら突っぱねても大切だからと言って見捨てなくて、おまけに今まで自分の中で雁字搦めになっていた呪縛も取り払ってくれた。



つまり、充分に惹かれる要素があったという訳である。そこから発情期でやられれば1発で堕ちる。わっちは堕ちた。



まぁ、別にいいんだけど。






***





────そして現在。



今までのことを思い出していたら、先程まで酔ってキチガイ音頭をしていた夜奈が静かになってわっちの事を見ていた。



……………………………非常に嫌な予感がする。




「m「嫌じゃ」………まだ何も言ってませんが?」



「嫌な予感がしたから先に断った」




わっちが奴の言葉に被せる様に断りを入れれば夜奈は「私は不機嫌です」と言わんばかりにチベスナ顔で頬を膨らませた。



此奴は酒入ると感情表現が豊かになるからのぉ。




「仕方ありません。では強行手段と行きます。澪、ヤリますよ。レッツ乱交〜!」



「やらんッ!!アホか貴様は!?」



「アホではありません。もう1週間もしてないじゃないですか。欲求不満です。溜まってます。よしヤリましょう」



「このッ………性欲モンスターめッ!ヤるなら自分でまさぐってろッ!!」




明日も仕事なのにヤる訳ないだろが!流されたら腰が砕けて 2、3日動けなくなる事確定だろがッ!!




「………なるほど。つまり今までのプレイに飽きてしまったと。でも安心を。そんなマンネリを解消する手がここにあります」



「おい話聞け性欲爆裂サイコパス。…………なんじゃその毒々しい魔薬は」




酔って頭がパァーになっておる夜奈が取り出したのはピンクの蛍光色で妙に輝いているいかにも怪しさ満点の液体が入った小瓶であった。



……………………非常に、非常に嫌な予感がするッ。




「これは礼華隊員からくすねてきた男性器を生やす魔法薬です。おそらくニューゲート監獄長から貰い受けたのでしょう。効能は生やす事に加えて服用した対象の体液が催淫効果を付与し、精液は対象の魔力を全変換した擬似精液ですから妊娠する可能性はありません。欠点は魔力消費が激しく、私でも3時間が限界であるという事です。ではヤりますよ」




「絶ッッッ対にヤるかぁッ!!!!」




そんな劇物作った奴はアホかッ?!というか愛莉珠はそんな劇物を飲んで理玖坊とヤるつもりだったのか!?



というわけでわっちは即逃げる事にした。



ただでさえ性獣な夜奈がバーサーカー野獣にランクアップするとわっちがブッ壊れるぞッ!?



そうしてわっちは即座に踵を返して駆け出そうとした………………が。




「澪、"止まりなさい"」




夜奈にそう言われると何故か身体が動かなくなってそのまま倒れ込んでしまった。わっちはすぐにその不可解な現象をハウンド契約の戦乙女側の特典である言霊による絶対服従命令であると決めつけた。




「そんな顔しないでください。貴女が抵抗しなければ良かったのですよ」




夜奈はそう言いながら魔法薬が入った小瓶を開けて一息で飲み干し、自身に『生えた』事を確認した後、言霊で動けないでいるわっちに近づき、あの時と同じ獲物に噛み付く様な接吻をしてきた。あの時と違うのは鼻が曲がる程のアルコール臭がする事くらいだろう。



そして奴の唾液がわっちの喉を通った事がわかると途端に頭がぐらつき、身体に力が入らなくなり、段々と下腹部に熱が集まってきた。




「貴女の発情期時は発散するまで動けなくなりますからね。なに……大丈夫ですよ。私が発散させますから」




夜奈はそう言って動けないでいるわっちを抱き上げた。その顔は笑っているが、目が野獣であった。



いや待て。待つのじゃ夜奈。一旦落ち着こうじゃないか。いい歳こいてそんなハッスルすることもないだろが。



そう言って抵抗しようにも身体と頭が熱に侵されて声が出せなかった。そんなこんなで遂に寝室まで着いてしまい、着ていた服をパッパッと脱がされてしまった。




「さぁ、今日は一段と楽しくなりそうですね」




そうして布団に組み敷かれて、薄暗い部屋の中でわっちの顔に出会った時よりも伸びた夜奈の夜烏色の髪がカーテンの様にかかって外の世界から遮断する。見えるのは薄く微笑む夜奈の顔とギラついて輝く空色の瞳だけであった。













……………ここでふと思い出した事がある。



わっちが初めて発情期になって己が無意識に夜奈に対して抱いていた感情を自覚した日。優しくドロドロに溶かされた行為の後に夜奈が言った言葉を。




『ようやく私の元に堕ちてくれましたね澪。これで貴女は逃げられません。………いえ、私が絶対に逃しませんよ。


貴女があの家から逃げ出した時、貴女を川へ吹き飛ばした魔法は私が撃ちました。貴女を遠くから見つけてからずっと欲しかった。貴女を他のゲス供の手に渡らせたくありませんでしたので。心を開いてくれるのには少々時間がかかってしまいましたが、それもまた一興。


『神崎 澪』という花を手折るのは私だけです。それ以外は絶対に認めません。ですから私は貴女に魔法をかけました。魔術師の夫婦が必ず子を成す為に使う魔法です。発情期の誘発にも効果があって良かったです。


ただ、貴女の身体に負担をかけてしまいましたね。申し訳ありません。ですが、これもまた必要な事。………………もう逃しませんよ私の子狐()




つまりわっちは最初から夜奈の手のひらの上にいたというわけである。ただまぁ、わっちはそれでもいいと思っている。



これは惚れたもん負けじゃ。



正月は忙しくなりますので来週は投稿お休みします。



それでは良いお年を

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― 新着の感想 ―
[一言] まさにワンサイドゲームで終わったのか(゜ロ゜) しかも既に話を通して御師匠様から許可貰ってたの?!!Σ(×_×;)! その上で完全ジェノサイドで滅ぼしたのか(ーー;) 全ては欲しい物の為か…
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