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極氷姫の猟犬  作者: 骸崎 ミウ
第12章
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密林での1日〜昼1

朝食を終えたら地面に頭から突き刺さった本日最初の挑戦者を引き抜いて運んでいる最中にも元気な挑戦者はいたが、全員ちょうど手元にあった気絶しているゴリラをヌンチャクの様に扱って吹き飛ばしている。



そしてそのヌンチャクとして活躍してくれたゴリラを近場の治癒の湧き泉……体に掛ければどんな外傷も治り口にすれば元気100倍。ただし普通の人間がそれをすると過剰再生で肉団子になる劇物……に投げ入れた。



一応、その泉の水を理玖の影経由でユグドラシルに送った結果、向こうでは大騒ぎになったらしいが理玖には関係ない話だ。



朝から程よい運動をした彼女はそのまま密林の奥へと向かいしばらく進むと周りの木はより高くより太くなっていき、気づけば頂点が霞がかって見えない程の巨木が無数に生える場所へと辿り着いていた。



『緑の遺跡』は奥地へ進むほど希少な魔術素材が自生しているがその分危険が伴う。多種多様の魔猿の縄張りはもちろんのこと、自律移動ができる捕食植物や魔獣に更には密林の下を流れる巨大な自然の魔力の川である龍脈による特殊な環境も合わさり、もはや別世界とまで云われている。



現在理玖がいる場所は龍脈の魔力を水代わりに成長するエレメンタルツリーが群生する『精樹の地』であり、そこでは魔術師界隈で最高級回復薬の材料になる薬草が雑草扱い(・・・・)される程大量に生えており、他にも知識ある者が見れば垂涎ものの素材が数多くあるまさに天国の様な場所である。



………ただ、理玖にはそれらの知識がない為、ただの草や不味い木の実にしか見えないのだが。



そしてそれらも無差別に適当に採取して雑にユグドラシルに送った結果、文字通り血で血を洗う醜い争いが魔術師出身の戦乙女や職員の間で勃発した。



しばらく木の根本を歩いていた理玖は今度はその天まで登る巨木に向かって走っていき駆け上がっていった。



普通の木ならかなり厳しいが『精樹の地』に自生するエレメンタルツリーの直径は1番小さいものでも直径が3キロはあり、その樹皮はゴツゴツとした岩肌を彷彿させるもので突起を使えば楽々と登れる。



しばらく登っていき、おおよそ中間辺りになると木々の枝が見え始めてきて、理玖のお目当てのものが見つかった。



それは枝と枝の間に糸を張って巣を作っている体長が10メートルはあるであろうエレメンタルツリーの樹皮を身に纏った蜘蛛であった。



その巨大な蜘蛛は今はちょうど食事中の様で糸でぐるぐる巻きにされた自分よりも一回り大きい蛾の様な魔蟲に牙を突き立てて中身を啜っていた。



理玖はその蜘蛛に気づかれない様に静かに移動して巣の端の木と接着している部分にある米俵サイズの無数の繭を2個抱えて素早く離れていった。



理玖が自分にとってあまり旨味がない『精樹の地』に来た理由はこの繭で中には蜘蛛の卵があるのだが、それは非常に美味であると話が通じる魔猿に教えてもらって食べてみたくなったからである。



また繭の方は丈夫な糸にもなるので物の補給が厳しい森での生活には欠かせない物である。



………ちなみにこの繭も例に漏れず希少素材であり、後日その糸をふんだんに使われて雑に作られた理玖お手製シャツを見た技術部長のレイチェルは絶叫からの発狂で白目剥いて気絶したのは別のお話である。



そうして枝から枝へと飛び移って全力で逃げた後、自分の背よりも大きいエレメンタルツリーの葉をパラシュートの様にして下へと降りると、また理玖は別の場所へと移動していった。



来週は諸事情によりお休みします

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― 新着の感想 ―
色々適当に送ってるけど帰る頃には屍の山が立ってるかもな(´-﹏-`;)
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