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極氷姫の猟犬  作者: 骸崎 ミウ
第11章
187/194

子狼の微睡み〜1

ヒグマサイズのポメラニアンからビースト幼女にクラスチェンジした理玖。



背にかかる程度の長さの銀色のグラデーションが入った暗めの茶髪はショートのツートンカラーとなり、身体付きも全体的に丸みを帯びた幼児特有のものとなっていた。



さて、幼女化した事によりまず1番最初に第一発見者の夜奈がした事は寝ている理玖を起こさない様に医療部へ連れて行く事だった。



そしてその道中、運の悪い事に理玖の様子を見に来た愛莉珠とバッタリ出くわしてしまった。



モフモフポメラニアン化した理玖を満足に触る事も出来ずにせめて少しでも目に収めておこうとした矢先に出会った愛犬 (幼女の姿)。自身が契約を結んでいるのだからすぐにわかった。



………その後に起きた事件は言うまでもなく大惨事であった。



まず寝ている理玖に愛莉珠が気づいた瞬間、目にも止まらぬ速さで彼女の腹部に強烈な蹴りを入れて突き放した夜奈。その後、ダメ押しと言わんばかりに魔法で炎の槍を作り出しソニックブームが出る勢いで投擲した。



結果、愛莉珠は地面にめり込み足だけの状態となり、その過程で建物やら人やら巻き込んだ大惨事となった。



尚、その間理玖はというと周りの轟音に気に求めずに緩んだ表情のまま夜奈の腕の中で眠っていた。




***




「…………あのさぁクソババァ?いくらリクが可愛いからってアレはないでしょ??出会い頭に蹴りと火槍をぶち込んでくるのはさぁ?!」



「うるさいですよ礼華隊員。静かにしなさい検査中ですよ。そもそも今の貴女は理玖の教育に悪いです去りなさい」



「そっちもそうでしょうがこの脳筋バイオレンスがァァッ!!」




全体的にボロく煤けてブチ切れている愛莉珠にいつも通りの夜奈がいるここは夜奈が本来行く予定だった中央の医療部の検査室である。



そして検査対象である理玖はというと途中で合流した神崎が同伴しての検査をしていた。そもそも検査の理由が能力が制限されている中での無理な変身を2回も行った事により身体に異常がないか調べる為である。




「そもそもの発端は貴女のせいですよ?その点に自覚はありますか?」



「まぁ……うん。それはわかっているけど……」





少し威圧を込めた眼差しで夜奈がそう言うと流石の愛莉珠も悪い事をしたという自覚はあるのか気まずそうに言葉が尻窄みしていった。



ちょうどその時であった。



ガラリと検査室の扉が開いてそこから神崎に手を引かれた理玖が出てきた。幼女化した理玖は普段の面影はあるものの、普段がキリッとしているとすれば今はぽやっとふわふわとした雰囲気を出していた。




「………ねぇね」




理玖はそう呟くと神崎から手を離して夜奈の方へ向かっていき彼女の足にしがみ付いた。夜奈はそんな理玖を自分と目線を合わせる様に抱き上げた。




「お疲れ様です。検査はどうでした?」



「……おとうるさい。ぞうさんないない」



「ぞうさんはお出掛け中ですからそのうち戻ってきますよ。今のあなたは幸子……ママと同じになっていますので音や匂いに敏感になっているのでしょう」



「……ママといっしょ?みーねぇは?」



「澪は狐さんですよ。幸子は狼さんです」



「ねぇねはかわらない?」



「ねぇねは変わりませんね。出来なくはないですけど、今はやめときましょうか」



「………………ねぇ神崎。クソババァが今までに聞いた事ない声出してるけど、アレって正気?」



「彼奴のアレは昔の理玖坊の接し方じゃよ。今より会える時間が極端に少なかったから会うたびにあぁしておったわ。まぁ、結構ゾワゾワするがの」



「うるさいですよ2人共」




辿々しい理玖にとても優しくまるで囁いている様な話し方で接する夜奈に愛莉珠はまるで不審者でも見たかの様な表情を浮かべて神崎に聞いていた。そんな若干失礼に聞こえる会話に夜奈は鋭くツッコミを入れた。




「……ねぇね」



「なんですか理玖?」



「ママとパパは?」



「────ッ」




その瞬間、夜奈はほんの一瞬だけ息を詰まらせる様な何か言いにくそうな雰囲気を出した。しかし、それはほんの一瞬ですぐにいつも通りの夜奈に戻った。……否、戻した。




「……………幸子と翔太さんはお仕事が入ってしまい、今は遠いところにいます。場所は少し危ないところなので今回は私のところでお留守番です」



「ん、わかった」




聞く人が聞けば嘘だとわかる回答に今の理玖は疑問に思わなかった様で緩く頷いた。



……その近くで愛莉珠と神崎はお互い無言のまま目配せあって言ってはいけない事の確認を済ませていた。

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― 新着の感想 ―
頭の中身までソッチに戻ったか(٥↼_↼) しかしそれだと本当にヤバイ爆弾になった様な物だぞ(゜o゜; 絶対に泣かせるなよ(⑉⊙ȏ⊙)
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