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極氷姫の猟犬  作者: 骸崎 ミウ
第11章
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少し違う日常〜1

自分達の家に着くとまず理玖が始めたのは今の愛莉珠が着れそうな服を探す事だった。



いつまでも愛莉珠にダボダボの服を着せるわけにもいかないという事と単に自分の理性を愛莉珠が元に戻るまで保たせる為でもある。



ひとまず理玖は彼女をタオルでぐるぐる巻きにした後、まずは自分の洋服タンスから探ってみた。しかし、出てくるのは今の愛莉珠のサイズに合わないジャージや買い与えられた可愛らしい服くらいだった。



続いてこういった不測の事態に備えているであろう愛莉珠の洋服タンスの中から探そうとした時、いつの間にか側に来ていた愛莉珠が床に投げ捨ててあった理玖のジャージを拾ってと着始めた。




「………そんなのよりも別のにしろ」



「こっちの方がいいですわ。なんだか落ち着きますし、いい匂い?もしますの」




愛莉珠はそう言ってダボダボのジャージの匂いを嗅ぎ出した。ジャージは当然ながら上のみで下は白く細い足がはっきりと見えていて、理玖の中のナニカがガリガリ削られている様な気がした。




「柔軟剤とかはみんな一緒だから特に変わりは無いはずだぞ」



「ですがこっちの方かいいですわ」



「…………わかった」




何故ただでさえ美味しそうな小動物が自らトッピングしていくのか。そんな風に思考が進む辺りだいぶキているなと理玖は思った。



その後、一旦彼女を魔狼 (モフモフ仕様)と留守番させて商店街へと向かい、子供用の下着を買いに行った。



テルゼウスでは誰かが魔法による事故で幼児化したりすることなど日常茶飯事らしく、子供服はもちろんの事紙オムツや乳児の雑貨などほぼ完備されている。………ただしそれらは本来の用途に加えてストレスが爆発したお姉様方がオギャる目的で購入していくのがほとんどである。



主に購入されているのは哺乳瓶とス○ゼロのセットである。それを教えてくれたのはちょうど買い物でばったり出会った目の下に天然のアイシャドウを付けた日暮であった。



そんなテルゼウスのある意味触れてはいけない闇の一端を改めて認識した後、急いで自宅へと帰っていった。




「ただいま」



「お帰りなさい狼!」




理玖の帰宅に気づいた愛莉珠がモフモフ仕様の魔狼の尻尾を掴んで引きずりながら玄関へ走って来た。ゴンゴンと壁や床にぶつかっているが平気だろうと理玖は考えた。




「ひとまず下着は買ってきたからこれ履いて。今から夕飯作るがリクエストはあるか?」



「ハンバーグがいいですわ!」



「わかった。テレビでも見て待っていて」



「えぇ!」




理玖がそう言うと愛莉珠は目を輝かせながらリビングのソファへと戻っていった。その間モフモフ仕様魔狼の尻尾は掴まれたままでズルズルと引き摺られて壁にぶつかるモフモフ魔狼の姿は哀愁を感じるものであった。



その後理玖は夕飯の支度に取り掛かり、手早く愛莉珠のリクエストであるハンバーグを作り始めた。普段ならばそれなりの量を食べるが身体が小さくなっている為、小さめに作る予定であった。



そうして夕飯を作っていると背後から軽い衝撃を感じ、見てみると自身の尻尾に愛莉珠が抱きついていた。




「どうした?」



「なんだか抱きつきたくなりました」



「……………そうか、火を使う時は離れてよ」



「わかっていますわ」




そう言って愛莉珠は理玖の尻尾をわしゃわしゃしたりしだした。



普段の愛莉珠とは違う行動に理玖は彼女が元に戻るまでの辛抱だと自分に言い聞かせながら別で召喚した魔狼に自分の頭を齧らせていた。

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― 新着の感想 ―
状態変化が日常茶飯事なんて何処のトラブルのダークネスだよ(٥↼_↼) 良いぞもっとやれ、と言いたいが赤ずきん(幼女)の面倒を見る狼も中々珍しいな(゜o゜;
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