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極氷姫の猟犬  作者: 骸崎 ミウ
第11章
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事故のその後

「アホなのかおぬしは。なに物理的に食おうとしとるんじゃ?遂に人を辞める気か?」




理玖の突然の奇行に神崎は硬直したが、しばらくして再起動して幼くなった愛莉珠を理玖の腕の中から奪い取ると彼女の頭を引っ叩いてそう言った。




「別に舐めただけでしょ、減るもんじゃないし。噛みついてないだけマシ。というかお嬢を返して澪姉さん」



「いや此奴は実家に送り届け──「それは必要ありません澪」………何故じゃ夜奈?」




状況が理解できていない愛莉珠を他所に2人が言い合いをしているとそこに夜奈が割り込んできた。ついでに神崎から愛莉珠を取り上げて抱き抱えながら。




「まずここから礼華隊員の実家までは遠過ぎます。事故の原因となったポーションの解析と解術の構築には被害者本人が必要です。それから移動中の予期せぬ事態を避ける為にここから遠ざけるのはやめた方がいいです」



「………確かそうじゃな。ではユグドラシルにおる幼少期からの友人に預けるか」



「別に自宅でいいじゃないですか」



「いや、理玖坊が愛莉珠の事を食おうとしたからの。別にした方がいい」



「舐めただけじゃん。夜奈姉だってするでしょ?澪姉さんが小さくなったら」



「舐めるというか幼少期なら生意気になっている筈ですから調ky……教育し直してから甘やかしますね」



「おいこら隠し切れておらんぞド畜生。2人してそこは似てほしくなかったのぉ……。ほれ、愛莉珠ちゃんや?お友達の名前を言ってごらん?その子の元に連れて行って──「そう言ってくる不審者は何人も見てきました。というか話し方がキモいですわ厚化粧ババァ」──グフゥ?!」




夜奈のもっともらしい説明に納得した神崎が似たもの同士の2人にツッコミを入れた後、愛莉珠に出来るだけ警戒されない様に聞き出そうとしたところ、幼児特有?の言葉の豪速球を受けて撃沈した。




「話を聞く限り、私は何かしらの事故でこうなったという事でよろしくて?そしてここは私からすると未来の職場と」



「えぇ、そうですよ。そしてそこの狼のビーストが貴女のバディで私の姪です。現在……未来では貴女と彼女は同棲しています」



「ふーん……それで?一体いつ戻るので?」



「解析なども含めて最短で3日ですね。それまでは待機です。今の貴女は現在の貴女に比べてかなり弱いので。現に理玖に対して言霊が発動しなかったでしょ?」



「実に悔しいですがその様ですね。では狼!私を家に運びなさい!」




夜奈の説明に愛莉珠は苦い顔をしながら納得した後、夜奈の腕から降りて理玖に向かってビシッと指差してそう叫んだ。




「狼って俺のこと?」



「お前以外誰がいるのですか?ほら早くしなさい」




そう言って愛莉珠は両手を広げて理玖に抱っこをせがむ体勢を取った。



理玖はしばらく抱っこを要求してぴょんぴょん跳ね始めた愛莉珠を見つめた後、彼女を抱き抱えた。すると抱き抱えられた愛莉珠は理玖の首周りに腕を回した後、彼女の頬に歯を立てた。




「さっきのお返しですわ!」




幼児故か力が無く歯型どころか跡も残らない様な噛みつきをした後、愛莉珠はそう理玖に言って笑った。



一方の理玖はというと完全に固まった後、ジィ………っと笑っている愛莉珠を見ていた。若干瞳孔が開いていて危ない気配を漂わせていたが。




「………理玖。わかっているとは思いますが普段と同じ対応は禁止です。今は耐えてください」



「………………………………………………………………………………わかってる」




長い長い沈黙の後、絞り出すかの様に理玖はそう答えた。

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― 新着の感想 ―
何時もならお嬢の方から攻めてくるけど今では逆にリクの食欲にピンポンダッシュだな(⌐■-■)
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