抵抗戦線〜1日目 鎮圧部隊側
「リク捕まえて予防接種受けさせたらとりあえず調教部屋に閉じ込めて躾けなきゃ。ニューゲートから生やす薬貰ったしそれ使って」
「先輩、そういう事考えるから逃げられたんじゃないんですか?」
「いやそれはないよ銀ちゃん。この前だって一緒にハッスルしたんだから。そういう銀ちゃんはしないの?」
「あまりしないですねぇ。テンちゃんってドラゴンだからなのかあんまり溜まらないんですよね」
愛莉珠と白銀はそうなんて事ない日常的?な会話をしているが2人は謎の粘着質のピンクの物体で廃ビルに引っ付いた状態である。
もがけば身体に絡まって動きが阻害され、凍らして砕こうにも素材が特殊なのか硬くならず逆に粘度が増し余計に動けなくなった。
「ねぇ銀ちゃん。本部に増援要請だした?」
「出しましたよ。返事はまだ来てないですけど、そのうち来ると思いますよ」
2人がそんな会話をしていると遠くからミノムシの様なものを吊り下げた夜奈がやってきた。
「救援に来ました。随分と派手にやられた様で」
「いやアンタが来るの?まぁいいや。とりあえずこのピンクのやつどうにかできない?」
「それは昔私が作った捕獲剤です。水をかければ溶けますよ」
「やっぱりアンタの作品か。銀ちゃん水出して」
「了解でーす」
そうしてしばらくするとピンクの物体は少し膨張したのち、穴の空いた水風船の様に破けて消えた。
「あー、やっと動ける。というかそのミノムシはなに?なんで連れてきたの?」
水で濡れた軍服を魔術で乾燥させながら愛莉珠は夜奈が自分の腰から吊り下げているロープの先に付いているミノムシ……簀巻きにされた神崎を指差しながら聞いた。
「囮に使えるかと思いまして。なにせ座薬注射を推し進めたのは澪なのである程度は恨みを持たれています」
「あー……それで出てきたワンちゃん達を捕まえるってわけですか?そんな簡単に釣れますかね……」
「まぁ、釣れないでしょう。1人を除いて」
「ン゛ー!ン゛ー!!」
夜奈がそう言って視線を抵抗軍の本拠地がある方角へと向けていた。
その時であった。
本拠地に程近い場所で一際大きな土煙と崩落が発生して土煙が晴れるとそこには黒塗りにされた対空砲が数台現れた。
「おや、早速釣れましたか。しかもアハトアハトなんてものを。おおかた理玖ですね。あの子あぁいうの一時期好きでしたから」
「男の子だったからね。そりゃ好きにもなるよね」
「ン゛ンーーーッ!!」
夜奈と愛莉珠はなんて事ない様な感じで会話していると対空砲は彼女達目掛けて発射された。




