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極氷姫の猟犬  作者: 骸崎 ミウ
第8章
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南支部へ〜1

砂漠地帯の東支部から出発し途中で補給を挟みながら移動して数日が経つと周りの景色は砂と岩石の大地から水平線が見える海の上を列車は走っていた。



橋などは存在せず、一見すると何もない海の上を走っている様に見えるが、よく見ると列車が進むたびに海面ギリギリの位置に線路が現れては消えてを高速で繰り返していた。



これは線路自体を別の場所に保管しておいて、列車が特定の位置に来た時に転移魔法で線路だけを一時的に転移させているものである。



南支部がある地帯は島と呼べる場所がそもそも無くあったとしても危険地帯であり、上空は突発的な乱気流などで飛行機を飛ばす事も難しく、橋を掛けるにしても波やそれ以外の要因(・・・・・・・)ですぐに破壊される為にこの様な移動手段を使う事になっている。




「そういや……リクは南支部には行った事あるの?」




愛莉珠は隣で窓の景色を眺めている理玖にそう聞いた。



ちなみに窓の外ではタンカー船並みにデカいイカとタコが殴り合いの喧嘩をしているその横から更にデカいシャチみたいな魔獣がその2匹ごと食べようとしている所だった。




「何度かある。よくミノムシガニを食べに行った」



「ミノムシガニ?…………あぁ、戦艦ガニか。え、あれって食えるの?」



「綺麗な海域の奴は食える。それ以外は食えなくは無いけど臭いし不味い。緑粘の水の奴は食べたら死ぬらしい」



「いやあんな毒の海に住んでる奴は食べちゃダメでしょ。……どんな味?」



「………………カニかまを濃くした感じ?」




理玖が言ったミノムシガニは名前の通り粘着性の唾液を使って自身の身体に様々な物を纏って鎧を作るガニ型の魔獣である。



非常に温厚で危害を加えなければ襲ってはこない。ただし、小さい個体でも鋏だけで12歳程度の子供サイズで確認された最大サイズに至っては『島』を纏うほど巨大である。



加えて、その魔獣は纏った設備を燃料などの消耗品無しに自分の手足の様に使う事ができ、過去には46センチ三連装砲1門と41センチ連装砲2門を背負った戦艦サイズのミノムシガニが外敵を追い払う為にめちゃくちゃに撃って流れ弾で甚大な被害が生じたケースもある。



その為、大型の個体が出た場合には討伐隊が組まれたりする。




「ところでお嬢。南に行ったら水上訓練でもするの?」




と今度は理玖からそう愛莉珠に聞いた。




「あー、それなんだけど……さっき連絡があって南に着いたら次の日に駆除隊と合流して参加してくれって言われんだよ」



「駆除隊?なんの駆除?」



「さぁ?そこまでは聞いてないよ。ただ、僕達にも参加要請するくらいだからかなりの数だと思うよ」



「………クラゲとかマグロとか?」




愛莉珠の回答に理玖は大まかに予想を立てた。



ちなみにクラゲは傘の直径が3メートルはある巨大クラゲでマグロは最高速度が70ノットで泳ぎ回る魚雷マグロである。




「出来ればクラゲがいいな。あれは波に乗ってるだけで大人しいし。まぁ、刺されるとマジで痛いけど」



「クラゲは食べた事ないな。マグロは美味しいからまた食べたい」



「リクは海鮮好きなの?」



「あんまり。ただイカとタコは好き」



「え〜、僕タコ苦手なんだけど」



「……なんで?」



「嫌な奴を思い出すから。多分そのうちリクも出会うよ」



「…………そうか」




そうして列車は多種多様の海域が入り乱れる南支部へと進んでいった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 今度は南で海なら(ʘᗩʘ’) また水着回と期待反面、また何か起こりそうな予感反面(٥↼_↼)
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