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極氷姫の猟犬  作者: 骸崎 ミウ
第7章
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東支部へ〜6

あけましておめでとうございます。


元日から色々ありましたが……まず自分は無事でした





砂で作られたナニカの後をついて行くとそのナニカはとある建物に向かっている様であった。



その建物は東支部でよく見かける豆腐の様な建物では無く、天井がガラスのドームとなっている大きな建物だった。そしてその透明なガラスの中には青々とした植物が生い茂っていた。



ナニカはそのガラスのドームがある建物の入り口の傍で立ち止まると入り口を指差して身体を崩して砂の山に変わってしまった。



理玖はここで引き返そうかと迷ったが、ここまで来たのに引き返すのもと考え、建物の中に入って行った。



建物の中は外から見て分かっていたが、砂漠地帯の東支部ではまず見る事ができない多種多様の植物が青々と生い茂っていた。しかも、それらは季節など問わずあらゆる花々が咲き誇って自生していた。



中央にも似たようなものは見たことあるが、これ程多種多様のものは理玖は見た事なかった。



そのまま道なりに進んで行くと突き当たりにある小さい広場に近未来な車椅子に座っている先客がいた。



肩口まで伸ばしたプラチナブロンドの髪は癖毛なのかふわふわとしており、その側頭部には銀色に輝く羊の様な角が4つ生えている。容姿は童顔で黄色味がかった橙色の垂れ目気味の瞳と角と合わせてみると眠る羊を思わせる。


体格は全体的に細く小柄でどこか儚げな空気を纏っており、服装はベージュを基本とした首元から腰まで一切肌を見せないものになっていた。………なお、腰から下は本来なら足がある筈なのだが存在せず、代わりに彼女が座っている車椅子と一体化していた。




「はじめまして極氷姫の猟犬さん。私は東支部支部長のアーミラ・サルテミアのハウンドのセシリア・ラキュースと申します」



「……どうもはじめまして、大泉 理玖です」



「せっかくの自由行動中に来てくれてありがとございます大泉さん。新たな覚醒ビーストとお聞きしましたから同じ覚醒ビーストとして興味が湧いてしまって。少しお話しでもいいでしょうか?」



「ありがとございます大泉さん。立っているのもあれですからこちらに腰掛けくださいな」



「わかりました」




セシリアと名乗った女性に促された理玖は彼女の隣にあったベンチへと腰掛けた。




「先日の鬼ごっこは圧巻でしたよ。あれほどの大群を纏め上げるのは大変でしょうか?」



「あまり意識した事がないです。気づいたらみんな従ってくれていたので」



「あら、そうなのですか。私の異能は砂に関連するものでして、大泉さんの案内を頼んだあの子がそうなんですよ。ただまぁ、大怪我を負ったことで能力が昔よりも落ちてしまったんですよ」



「…………その足の事ですか?」



「そうです。異能力もいわば身体機能の1つ。鍛える事で向上すれば身体の欠損や病で低下します。大泉さんも怪我とかには気をつけてくださいね」



「わかりました。……そういえば、ここはどういった場所で?」



「ここは東支部で生活をしている皆様の憩いの場でしてね。元々はアーミラがあまり外に出られなくなってしまった私の為に作ってくれたものなんです。…………私は別に気にしないで欲しいと言ったのですが、彼女はかなり悔やんでいました」




そう言ってセシリアは視線を落として自身の元はあった筈の足の位置を摩った。



理玖は何があったのか気になったが、出会ったばかりの人にそれを聞くのはあまり良くないと考え、その好奇心を飲み込んだ。




「異能力が使えなくなったハウンドとの契約を切ってまた違うハウンドと契約する事は戦乙女にとって当たり前のことです。実力に直結しますしその実力は生存に直結しますから。私は何度か契約破棄についてアーミラに進言したのですが、ギャン泣きされてしまって」



「それは………それだけ大切に思われているというわけですかね」



「多分ですけどね。心の内側は本人しかわかりませんから。大泉さんの方はどうですか?」



「大切………というか執着ですかねアレは。色々と吹っ飛んでいます」



「あらあら……」




そうして2人は砂漠の中でも緑溢れる場所にて会話を続けていった。


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― 新着の感想 ―
[一言] まさかの先輩ハウンドからのお呼びだったのか(゜o゜; でも中々歴戦の様子で(ʘᗩʘ’)理玖の場合なら手足無くしても魔力食って治すかだな(´-﹏-`;)
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