クルパドック大戦④メタモルフォーゼ
クルパドック城下町11番通り
ビリビリビリ
雷が落ちた場所は大きな穴ができて、地面が真っ黒に焦げた。まるで、宇宙に存在するブラックホールのよう。
ブラックホールに吸い込まれたかのように、周りの家は全て潰れて跡形もなく吹き飛び、消えてしまった。これほどの技をマサムネは、たった1人、ウラムにかけた。
全身に受けてしまったウラムの体は、一瞬で灰となって死亡した。消しゴムのカス?埃?黒い何かが集団となって静かに蠢いていた。
ぐちゃっ!!
「魂かなにかか?気持ち悪りぃ。足掻こうとするなよ、この外道が。」
黒い何かに唾を吐き、足で擦るようにして踏み潰した。何度も、何度も、仲間の恨みをのせて。
「や、やつだ、マサムネだ!!あいつは敵だぞ、やっちまえ!」
「あ?アサシンの雑魚どもか。邪魔だな、消そう。」
アサシンの団員が10人、20人と固まって、トリックスターであるマサムネを仕留めようと襲撃を狙った。しかし、マサムネにとっては大人数であればあるほど有利であった。
スキル発動
変形体メタモルフォーゼ!!
「スキル!?」
「電撃!!!!!!」
「くるぞ、技を打て!」
「キャノンデビエンド!!!!」
ドカアアアアアアアン
「ぶっ飛びやがったか!」
「ははwこれは塵も残らずに死んだなw」
「でかしたぞっ!!」
「もうおせえよ。」
ビリッ
「がっ………」
「あああっ、!!」
「俺のスキルは、メタモルフォーゼ。自由に体を変形させて攻撃ができる。まあ制限時間はあるが、その分その間は、いくら技を受けようとも問題ない。よって、貴様らの打った技も、儚くも無効になったのだ。残念だったな。」
最後の言葉を吐き捨てたころには、襲撃をした10、20人の団員は1人残らず全員死亡していた。
マサムネ
殺害数 21
「伝令!伝令!国の入り口、国線1番で、アストラルアルカディア、エミリアーツがトリックスターの幹部と戦闘中!直ちに援護せよ!」
「幹部?その幹部って、」
「ピサル•アーチェリーだ。」
「アーチェリー………だと?そんなバカな、あいつは怪我を負っているんだぞ、戦闘には参加するなとあれほど………」
「エミリアーツは師団だ、相当の実力を持っている。援護に大至急むかえ!出なければ、間違いなくアーチェリーは殺されるぞ!」
「わかってるっての!!」
レンドラピオ!!!
マサムネはスキルを使用したばかり。本来ならば、雷の姿に変形をして移動をするのが1番速く辿り着く方法なのだが、制限時間の関係で現在はまだ使用ができない。
11番通りから国線まではそこそこの距離がある。マサムネはアーチェリーの防衛のため、レンドラピオを使用し、全速力で街を降りて行った。
「頼む、頼む、生きていてくれ………!これ以上、俺の仲間を殺させれてたまるかっ!!」




