表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/72

巨大組織、アストラルアルカディア

「ニュートン。あなたは1プレイヤーとしてはやってはいけないことをやったのです」


俺たちは気付くと、誰もいないだだっ広い教会へと来ていた。横並びの椅子に俺とトニーが座って、太陽で照らされて輝くステンドグラスの前に正座をして座っているニュートンがいる。


「レーファンは、シルクスクリーンにウィンエナディングを撃たれて死んだんだよ!なんでわかんない!」


「シルクスクリーンの姿はないのだから、今説明されてもこちらとしてはなんとも言えません」


「っ……!」

この教会に入ってから喉が重くて声が出せない。なにか魔法をかけられているのだろうか?これではまるで生人を見る死者のようだ。それとも俺たちは本当に死んだのか?奈落に落とされたのか?


「それでは、ニュートン。あなたを本部へ連行します。これは強制です。」


「本部!?まさかあの牢獄へ?そんなの冗談じゃない!ふざけるなよ。」


ニュートンが声を荒げた瞬間、ニュートンの体は宙に浮き、ニュートンは抵抗すら出来ないままに連れていかれる。俺たちは必死に声を出そうとするが、喉はまったく動く気がしない。それどころか、体すらももう動かなかった。


「っっ!!」


「後ろの2人、あなたたちには新たな組織へと入ってもらいます、もうユナイテッドはお終いです。」


ビュンッ!


「いってて…、」

「あ!声出る!」


「いやでもサンダーランド、ここどこだよ。」

「多分教会の外だ。」


教会の外なのは確かだが、モンスターダービーが開催されたあの場所とはどれくらい離れた場所なのかわからない。


「レーファンの死体…、回収してねえのに。許せねえ。」


「サンダーランド、今は落ち着こう。とにかくもうあの会場には戻れない、危なすぎる。」


「うん。確かに、今戻ればまたあいつに遭遇するかも」


「ニュートンは、本部に連れてかれた。多分、牢獄に入れられる」


「もう、出れないのか?」


「ああ、脱獄は絶望的だ。牢獄ではワープが使用できない。」


「さて。君たち、ワープしますよ。」


「うわあっ!」


今度は案内人のバッチ?なんなんだよ。

いきなり目の前に来たその案内人は今までの案内人とは違い、男とは思えないほどに細く痩せていた。そのこけた顔に髪で影ができ、とても不気味だ。


「ユナイテッドは解散をし、新たなオーガニゼーションへ入ってもらうことになった。巨大組織、アストラルアルカディアだ。」


「アストラルアルカディア、あの安全と言われたオーガニゼーションか。」


アストラルアルカディアって組織募集所でおすすめされたよな。シルクスクリーンの入ってるトリックスターに並ぶオーガニゼーション。


「アストラルアルカディアには大きな拠点があり、そこには多くの団員がいます。あなたたちがニュートンのように犯罪を犯さないように安全なオーガニゼーションへと送るのです。」


「…ニュートンは!!」


「行きなさい。ワープ」


「うわっ!」


いつものワープじゃねえ!竜巻の中にいるように、飛ばされるっ!


「トニー!掴まれ!」


「げええええ、無理だってこれえええ!俺無理!高所恐怖症!」


俺もその言葉でやっと気付いたが、これはワープなんかではない本当に落ちている!


「おいおい!やべえなこれ!!死ぬって!つーかこれ下に建物ある?でっか!」


俺たちの下には木?石?煉瓦?何かの素材で統一された建物があった。


「つーかあれ街だろもはや!でかすぎる!」

宮殿のようなものもあれば、城もある。まさに絶景!俺が監禁されていた場所ももしかしたらこんなに綺麗だったのかもしれない。なんてことを考えている暇はない!あともうちょっとで地面に!


「トニー、掴まれ!よしっ、きた!」


「え!は?どうすんだよっ!」


「待ってろ!多分杖が勝手にどうにかしてくれる!


「ええっ!?」



「危ないぞ、空中浮遊レビテーション!」



ブゥン


「うわっなんだこれ、浮いた!すげえ!」


「久しぶりの新団員だな!みんな、歓迎するぞ!」


トニーと俺がゆっくりと地面につくと数えきれない人数の団員らしきプレイヤー達が俺たちを囲んだ


「せーの!」


「ようこそ!アストラルアルカディアへ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ