表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

45/87

第45話 深層へ7


 俺はあまりにも彼女が心配だったので、ひかるんの家までいくことにした。

 ひかるんを病院から家に送り届けたのも俺だ。

 ひかるんは都内のアパートに一人暮らしをしていた。

 お金は、配信業で稼いでいるから、自立できているんだそうだ。

 そりゃあ、あんな両親と暮らすのなんて嫌だよな……。


「ひかるん……!」

「ハヤテさん……」


 俺はインターホンを押して、ひかるんの家に入った。

 ひかるんは楽なスウェット姿だった。


「心配しただろ……! なにが平気だっただよ。切り抜き動画みたぞ。あやうく死ぬところだったじゃないか」

「あはは……見られちゃいましたか……」

「あははじゃなくて……。ほんと、無茶なことはするなよな。グレートオーガを克服したいんなら、俺に頼ってくれ。俺にいってくれたら、いつでも一緒にいってやったのに」


 ひかるんひとりだと、もしなにかあったときに、本当に死んでしまう。

 だが俺がいれば、一応回復などのバックアップができる。

 ひかるんがグレートオーガに打ち勝ちたい気持ちはわかる。

 だからこそ、俺を頼ってほしかった。


「そうですね……。今度から、たのみます……」

「そうしてくれ」

「でも……私はどうしても、一人でグレートオーガに勝たなくちゃいけなかったんです……」

「なんで……そうまでして……」

「私、深層を超える気です」

「は……? 深層を……?」


 深層というのは、下層よりも下にある階層だ。

 下層ですら攻略組でも苦戦する強敵ばかり。

 深層なんてのは、そのほとんどがまだ闇に包まれている。

 深層までいって帰ってこれるのは、真の実力者のみだ。

 そんなところを、超える……って。


「それ、どういう意味かわかってるのか……!?」

「もちろん。でも、私はいかなきゃならないんです。そのために、グレートオーガの克服は必要でした」


 深層を超えるということは、ダンジョンの完全制覇だということだ。

 そんなの、前代未聞。

 誰も成し遂げたことのない偉業だ。


「あぶない……深層に降りるだけでも、危険すぎる。なのに、ソロで深層を踏破しようなんて……。いくらなんでも、許可できない……」

「それは、友人としてですか?」

「ああ、それに、大人として……」

「どうしてもいくっていったら……?」

「絶対に止める」

「それでもいくっていったら……?」


 俺は即答した。


「俺も行く」

 

お読みいただき、ありがとうございました!


少しでも面白い! 続きが読みたい! と思っていただけたら、

『ブックマーク』と広告下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にしていただけると幸いです!


評価ボタンは、モチベーションに繋がりますので、何卒応援よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

《連載版はじめました▼》
  転生したら世界樹だった件
ぜひ応援よろしくお願いしますね!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ