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26:詩かエッセイか『爪と皮膚の間の黒色』
僅かな汚れが気になって爪を切る
ほんの少しの隙間に入り込む黒色
最初から短い爪に爪切りを当てる
爪を噛む癖が治らないままの大人
苛つくときも落ち着かないときも
病める時も病める時も病める時も
無意識にも意識的にも爪を噛む癖
子に爪を噛むなと教えるのは自分
反面教師、至らない親、駄目人間
詩を書くと暗くなる不思議
明るさ、楽しさ、温かさに
憧れ、求め、書いてみる詩
けれど結果は相変わらずで
じめじめと陰気な後ろ向き
次こそは慎重に書かねばと
明るさ、楽しさ、温かさを
憧れ、求め、書いてみる詩
胃袋に甘味
眼球に目薬
心にはBL
腐女子
腐女死
滅




