6-6 思考
更新遅くなり申し訳ありません、誤字報告等ありがとうございます。m(_ _)m
『ヘルハウンド』の時は奴自体がクリスタルに埋没していたために小細工が使えたが、『ベヒモス』は閉ざされた空間内にいるために侵入した途端に動き出すだろう。奴の注意を惹かねばならない。
ちらりと後ろを見る、ナコナコ達後続組、輜重隊、小さなヒトビト。地上にいる集団を徴し投入してみるのはどうだろうか、いや、意味は無いか。蟻がいくら集まろうと巨象がそれを気にすることは無い。少なくとも邪魔なら振り払う程度はしたとしても追い掛け回すような真似はしまい。却下。
自分を囮として使えば注意は惹きつけられるかもしれないが・・・本末転倒だ。『ベヒモス』をかわして目的地に到達しなければならない上に逃げ切れるかどうかわからない、いや感じる力の差からすれば『ベヒモス』のほうが最高速度は圧倒的に速い。却下。
罠を仕掛ける・・・一応は可能か。もっとも仕掛けるのは突入予定地点の直前となる。そこに落とし穴や罠を用意しておいて辺縁部より遠距離魔法でちょっかいをかけて『ベヒモス』を挑発しおびき寄せた上で足止めをする。これはそう悪い案ではない気がする。ただし気になる点は今の自分程度を『ベヒモス』が脅威とみなしてくれるかどうかだが、神殿とは別の方向に大爆発の魔法でも打ち込めば流石に来るか。
不安材料は幾つもある。
『ベヒモス』の身体能力が不明だ。谷を軽々と跳び越えクリスタルの壁を破壊しながら進む程度の力があっても驚かない、だがそうなると落とし穴を軽々と飛び越え障害物を紙のように破り何事も無いように襲ってくるかもしれない。
さらに、魔法能力もまた気にかかる。色とりどりの宝玉、多種多様な魔法を使ってくることは想像に難くない。だがそれよりも最も大きな白色の宝玉が気にかかる。いかなる未知の魔法が飛び出すのか、楽しみではあるが警戒しなければならない。下手をすれば何があったかもわからず一瞬で殺される可能性さえ存在するのだ。
『ベヒモス』以外のモンスターも考えなければならない、魔王獣は他のモンスターを率いていた。この強大な大魔王獣も同様、いやそれ以上のはずだ。魔王獣程ではないがそれなりに大きな反応がフィアのレーダーでもあったらしい、大群に群がられれば危険だ。たとえ
『ベヒモス』を足止めできてもそれですべてが解決するわけではない。
色々と課題はある、だがとりあえずは『ベヒモス』も入れるくらいの穴を『始原の大樹』の空間のすぐ脇に掘り十分な深さの縦穴も仕立て上げ、その落とし穴を隠すための布も用意することとしよう。時間は有限だ、だが焦り失敗するのもまた良くない。
「ネエネエ、おじ様さっきからズット黙っ」「7021」
「・・・規定パターンに該当せず、ようこそユーザー。外部音声信号を確認しましたが、本システムは自律回路を有しておりません。推
定可能受付時間残り7689002。FR負荷増大。BGモードへと移行します、起動パスワードは7021です・・・・・・・・モ~ッおじ様っ!またフィアで遊んだネ!!」
時間はまだある、やれることはすべてやっておこう。




