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繰り返す、または変わってゆく日々

 寒い、寒い冬。長話はこたつにでも入らないとできない。

「あ、ちょっと待った」

「待ったはなしだ。こないだ使ったろ」

 白の舌打ちもどこ吹く風で、黒は悠々とみかんの皮をむき始めた。

「こたつでみかん。これ最高じゃね」

「アイスだろ。寒いときに温かいところで冷たいものを食う。これ以上の贅沢があるだろうか」

「無粋なやつ」

「そういうお前はジジ臭いけどな」

 紙でできたアイスのカップを一度揉んで、また机の上に視線を戻した。白はほどよく溶けた状態になるのを待っている。

「どうしてこうなったのかなあ。人を増やしすぎたか」

「その分付け入るスキが多くなるってことだからな。お前は見ている範囲が狭いんだから、こじんまりまとめときゃあ良かったんだよ」

 几帳面な白と黒は一緒に食べ始める。

「量より質っていうか。総体が増えるほど、優秀なのも多くなってくるから間違っちゃいないと思うんだけどな」

「ま、なんだかんだと言ったところで、俺の勝ちは揺るがないがな」

「来年は負けねえぞ」

「そのセリフを、あと何千年言うつもりだか……」

 白はいつも気落ちした様子もなく次こそはと言い、黒はいつも疲れたような顔で次もまたと言う。

 こうして大晦日の夜は更けてゆく。

とにあ様からのお題。

『白と黒』『きせき』『大晦日』

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