愛してると言わせて

　初めて僕が君を好きになったのはいわゆる一目惚れというやつで、それはつまり、君の外見に惹かれたということではあるのだけれど、そして今も君の綺麗な長い黒髪や麗しい唇に心を奪われていることも一つの事実としてあるのも確かなことでもある。

　今の僕が君を好きでいるのは俗に言うベタ惚れともいうのだろうけれど、僕に言わせれば毎日新しい君の魅力に気がついて、その度に好きになっているんだ。例えば健康に悪いと言ってジャンクフードを頑なに拒む頑固なところとか、意外と寂しがり屋なところとか。

　この気持ちを一言で済ませないでと君は言うけど、そうしないと君と話す大切な時間が減ってしまうから、だからやっぱり、愛してると言わせて。