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グレイハート
「お勤めご苦労様です」
……俺の家はいわゆるヤクザものの家だ。クラスの連中も薄々気づいてて、誰も近寄らないし、こっちも気楽でいい。
なのに、あいつだけは。「地味っ子ちゃん」なんて呼ばれている、眼鏡で三つ編みの根暗そうな女だけは、しつこいくらいに話しかけてくる。友達に困っているわけじゃない。身内には世話焼きな奴のようだ。そんな奴がなぜ俺なんか構うのか。
嫉妬に似た何かは、今日も俺の胸の内で燻り続けている。
3題で小説書くったーhttp://shindanmaker.com/194081より三題。
『ヤクザ』『地味っ子』『嫉妬』
12話にて、お題をすべて使っていなかったことに昨夜気づいたので、やり直し。




