後日談その3 飛んだスライム
3,553件・・・だと・・・いい数字だ 25日2324より
ますます増えてびっくりですが、気に入っていただけてありがとうございます
朝起きたら、ラムムンがっ
飛んできましたーーっ
はい、目覚めた瞬間、叫びそうになりました
白いふわふわとした鳥のような羽で
ぱさぱさと飛ぶラムムン
本人至ってのんきにしてますが
私に核があれば、核の色が、真っ黒とか真っ青になるくらいびっくりしましたよ
ラムムンの話をまとめると
今まで取り込んだものの強くあるものが出てくる
とのこと
だから、鳥をたくさん食べたり・・・ということなのかな
と思ったけど、どうやらこれは、
あの時の使役獣を食べたことによる
レベルアップみたいで
他の姿とかもあるらしいけど
ラムムン的に、移動が楽になる羽が気にいったみたい
でもね、ラムムン
ごめんね
私には・・・あの国民的アクションゲームの最初に出てくる
敵に羽がはえたやつにしかみえないの
踏むとぽこっとかいわないよね・・・
ねっ
でも、可愛いし
本人も言ってたけど移動が本当に早くなったから
モンスターが出てきた時とかすっごく助かるし
高いところにあるものとか取ってくれるし
周りの状況も見てくれる
あ、サーチ(探索)っていう能力は
ユグくんの子がラムムンに教えてくれたので
なおさら使い勝手がよくなったとのこと
私も覚えたんだけど
探索なはずなのに・・・
直径2メートルぐらいしか、わからない上
めっちゃ細かい情報が出てくるんだよね
この葉っぱは○○、効能は××
とかだけだったらいいけど
一枚一枚に、この部分は傷んでるとかも表示されるんだよね
なんか情報の乱立って感じなんだけど
地面の中までだし、なんか使う度ぎゃって気分になる
いいのが収穫できるし、知らないことが解って
助かるのは助かるんだけどね
それを司書のおねーさんに聞くと
真贋の能力か鑑定の能力かもよとのこと
ものの価値などを知ることのできる能力らしい
私の周りにどんどんと積み重なる本
ちなみに、まわりに人はいませんので
絶賛、特別サービス中みたいです
それか、とぱらぱらと本をめくりながら
これと、差し出されたのが
魔法の『マジックサーチ』の箇所
あ・・・文字がぶわりと揺れた
魔法とか能力があると
そういう風にぶわりと文字が揺れることがある
取得してると、滲むように揺れ
取得できる可能性、または能力があるなら
小刻みに揺れる
「これ、みたいです」
文字をそっと触ると、ぴたりと止まった
あれちょっと酔いそうになるよね
「すごいじゃない、意外とお金持ちなのねー」
とか言われた
「いえいえ、私の懐事情はよく知ってるでしょ」
というと、くすくす笑われた
ちくしょーわかって言いましたねー
からかわれたー
「っていうことぐらい、すっごい価値のある魔法なんですか?」
「そうねぇ、持ってるのは、100人以下でしょうね」
100人かー、じゃぁ、そこまでじゃなさそうな気がするけどな・・・
たしかに、少ないねーだけど、
万人に一人は持ってるぐらいだよね
でも、おねーさんの言い方はそんな感じじゃない
「この街でですか?」
「まさかー、この世界でよ」
くすくすと笑うおねーさん
「え゛っ」
それは、すごい、確かに希少魔法だ
「一子相伝っていうのかしら
普通の魔法って、広めることができるでしょ?
炎1の魔法なんて、ほとんどの人が持ってるぐらいだし」
うんうん、初期魔法っていうやつですよね
この世界の人たちは、魔法が使えない人の方が少なくて
ほとんどの人が使える
魔法が使えても、
まぁ炎属性っていうのかな、がない人は炎1を持ってない
その変わり水5とか、違うところに優れてる人もいるしね
だから、ほとんどの人が持ってる魔法っていう説明をしてくれたんだよね
「例えば、私が、アンに教えても、私の中の炎1の魔法は消えない
だけど、マジックサーチは、ほとんどの場合は消えちゃうの
新しい宿主に移っちゃうのよ」
「え・・・じゃぁ・・・あの人・・・」
「はいはい、ストップストップ
誰にもらったとか言っちゃだめよ
今は人がいないけど、聞かれたらその人が狙われたり
貴方が狙われるわよ」
あ、また怒られちゃった
能力とかは、秘密にしておかなきゃいけないんだって
無理やり奪おうとする人がいるし
それを使って悪事を働く人もいるからって
「はぁい、ごめんなさい」
でも、あの冒険家のお爺さんだから、そうそう捕まりはしないと思うけど
まだまだ冒険する気なのに、私にくれちゃってよかったんだろうか・・・
「最初はね一人の人しか使えない魔法だったのよ」
ん?今は100人だよね・・・
計算がおかしい
「そうよ、アン、いい目の付けどころね
一子相伝が基本だけど、その魔法のレベルが高いと
割ることができるの
その人の能力も下がってしまうけど、
その魔法そのものがなくなってしまうことは回避できる」
「と、いうことはっ」
「そうね、きっと、そういうことよ」
能力をくれたたけど、全部じゃないってことだよね
「そこまで広範囲じゃないんでしょ?」
うん、二メートルだしね
両手広げてちょっと多いぐらい
「うふふ、面白い子」
あれ、また初めて会った時みたいな顔
「がんばって、伸ばしなさいよ、その能力」
もちろんですっと私は頷いた
「じゃぁ、今日はこの五冊をお薦めするわ」
魔法本が三冊
それも分厚いの・・・
あ、利用頻度の高さと、期限を守るので
今は五冊まで借りられるようになりました
「上位魔法や、希少魔法が書かれてる本だから
扱いと返却日はかならず守ってね
それと、そこらへんに書き記さないこと
もちろん本にもよ
ばれると、これよ」
きゅっと首をしめる真似をされた
これは、私が殺されるってことかな
「ここにしっかり詰め込んで、伸ばしていくのよー」
そう言って、扉のあいた音とともに席を立った
うわーん、また、記憶地獄が待ってるよー
ラムムン一緒に覚えない?
あ、やだ・・・
うわーん、うらぎりものーっ
地球人でよかったーとおもってたアンちゃんですが
やっぱり記憶力は大事で、いっぱい覚えることがあります
実は地球より便利な道具がない分多かったりして、な感じかもです




