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孤独な公女~私は死んだことにしてください  作者: 結城芙由奈@コミカライズ連載中


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2-4 侍女長の罠 

 お茶会が始まるギリギリの時間までカーラとジルは侍女長から猛特訓を受け、やがて……。


「ふぅ……何とか形にはなりましたね。2人とも、よく頑張りました」


「本当ですか?」

「ありがとうございます!」


侍女長から褒められたカーラとジルは笑顔で返事をした。


「サフィニアもお茶菓子の出し方を、良く覚えましたね?」


「ありがとうございます」


サフィニアも会釈をしたが、心の中は疑問に溢れていた。


(侍女長は本当に、あのお茶の淹れ方で良いと思っているのかしら? 侍女長がお茶会の見守りとして付き添ってくれるのなら大丈夫かもしれないけど……大体、お客様のお迎え方法だって教えてもらっていないのに)


すると、カーラとジルもサフィニアと同じことを考えていたのだろう。2人は侍女長に懇願を始めた。


「あの、それでも不安なので……侍女長様もお茶会を見守ってていただけますよね?」


「何か分からないことがあれば、教えてください」


すると、それまで優しかった侍女長の態度が変貌した。


「はぁ!? 一体何を言い出すかと思えば……下級メイドの分際で、侍女長の私にお茶会に付き添え等と言うの? 冗談じゃないわ! ただでさえ忙しいのに、あなた達にお茶の淹れ方を教えるのに貴重な時間を1時間も割いてしまったのよ! とにかく私は貴女方に教えるべきことは全て教えたのだから、後のことは3人でおやりなさい! せいぜい、セイラお嬢様の御機嫌を損ねないよう頑張ることね! まぁ、貴女達のような下級メイドには無理だと思うけどね」


そして侍女長は意地悪な笑みを浮かべた。


「そ、そんな……!」

「侍女長様!」


カーラとジルは真っ青な顔になって、目に涙を浮かべた。


「泣いている暇があるなら、お茶を淹れる用意でもしておきなさい。後20分以内にセイラ様がお客様を連れて現れるわよ」


それだけ言い残すと、侍女長は振り返ることもなく去って行った。


「ど、どうしよう……今のショックで全部覚えたこと忘れちゃったわ!」


「私だって……も、もう逃げたいよ……」


とうとう堪えきれず、カーラとジルはシクシクと泣き出してしまった。

そんな2人を見つめながら、サフィニアは先程の侍女長の態度で全てを理解した


(やっぱり、初めからこのお茶会は失敗するように仕組まれていたんだわ。セイラお嬢様は、あえてお茶出しを失敗させて私達に罰を与えるつもりなんだわ。だけど……!)


「ねぇ、カーラさん、ジルさん。泣いていたら、お茶の準備を始められないわ。もうすぐセイラお嬢様がお客様を連れて、ここへ来るのよね? これではお茶の用意をする前に怒られて、罰を受けてしまうわ」


「えっ!?」

「む、鞭打ちだけは嫌よ!」


怯える2人。


「だったら、今すぐ準備を始めましょう。私も手伝うから!」


サフィニアの言葉にカーラとジルは視線を合わせて頷いた。


「そ、そうよね……」

「泣いたって始まらないもの……」


「それじゃ、始めましょう? まずはテーブルクロスから敷いて、後はお花を飾って……」


サフィニアは2人に指示を出していき……いよいよセイラが令嬢達を伴って、庭園に現れた――





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