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第15話、海②

 広がる真っ白な砂浜。

 海の匂いを乗せた爽やかな風が頬を撫でる。

 コバルトブルーの海が燦々とした太陽の日差しを浴びて煌めく。

 

 海の家でレンタルしてきたピーチパラソルと大きな浮き輪を手に、海パンの姿の俺は夏の海を眺めていた。


 多くの観光客で賑わうビーチ。白い砂浜というキャンバスを彩るように、カラフルなビーチパラソルが立ち並び、多くの観光客達が波の向こうで揺らめいている。


 今日の俺はユキと一緒に海水浴へとやってきた。以前に水族館へ行った時のようにバスへ乗り、県内でも有数の海水浴場へと向かった。荷物は海の家のロッカーに置き、早々と着替えた俺はユキが来るのを待っている。


「晴くん、おまたせ」


 その声に俺は振り向いた。

 大人びた黒いビキニを着たユキが、豊満な胸をたゆんたゆんと揺らしながら俺の元へと駆け寄ってくる。俺を見つめながら優しく微笑むユキの水着姿は、夏の日差しよりもずっと眩しく見えた。


 長い脚は細くしなやかで、胸から腰にかけての曲線美も素晴らしかった。白くて艶やかな肌が美しく、その肌と対極な黒いビキニが彼女の美貌を更に引き出している。それにたわわに実った胸が水着姿だと更に強調されていて、思わず息を飲んでしまう程だ。


 そして彼女は普段下ろしている髪をアップにしてまとめているのだが、その白い首筋に汗が流れて落ちていくのが見えた。それがまた何とも言えない色気を放っていて、俺の心臓がどくんと跳ねる。


 普段は制服などの姿でいる事が多いからこそ、こういった露出度の高い格好をされるとどうしても視線は奪われてしまうものだ。


 ビーチにいた男性達の視線もユキの姿に釘付けになっている。いつだって男性達を虜にしているようなユキが、今は海限定の水着姿なのだ。白い砂浜に突然現れた女神のような彼女の姿に周囲の人達が魅了されてしまうのは当然の事だろう。


 このまま人の多い所にいると色々と大変そうな気がして、俺はビーチの隅っこの方に指を差した。


「とりあえず、あっちの空いている方にパラソル立てるか。後はレジャーシートを敷いて、それから二人で海水浴だな」

「分かりました。それでは移動しましょう」


 俺はユキを連れて空いている砂浜の方へと歩いていく。浜辺の足音はさくさくとして気持ちが良い。波の音が聞こえるくらい静かな場所に着き、俺はカラフルなビーチパラソルをその場に立てた。その下にシートを敷いて準備を整える。


 それじゃあ早速、一緒に海水浴だ、なんて思っているとユキが俺の手を取った。


「晴くん、海へ入る前に一つお願いしても良いですか?」

「お願いって……まさか、日焼け止めを塗って欲しいとか?」


「そのまさかです。でもこれ本当に切実なお願いで、他は綺麗に塗ったんですけど、背中だけは一人じゃどうしても上手く濡れなくて」

「ほ、ほんとに良いのか? 直接体に触っちゃう事になるけど……」


「晴くんに触られるのは構いませんし、変に日焼けしちゃうと後が大変なので」

「確かにまあ、その通りか」


 ユキの白く透き通るような綺麗な肌が、背中だけ変に日焼けしてしまう姿というのは確かに俺も見たくない。彼女のお願いを聞いて、ここはしっかりと塗ってあげるべきだろう。


 そのお願いを了承する俺と喜んでくれるユキ。

 彼女はレジャーシートの上でうつ伏せになって背中の留め具を外す。露わになった艶やかな背中、腰からお尻にかけてのラインに思わず目が釘付けになる。


「晴くん、それではお願いしますね」

「あ、ああ……任せとけ」


 俺はごくりと生唾を飲み込んで、渡された日焼けクリームを手で伸ばした。柔らかなユキの体に触れる。彼女の背中はとてもすべすべしていて、触れた瞬間に鳥肌が立つほどに気持ち良かった。その感触を手のひらで感じながら日焼け止めを丁寧に塗り込んでいく。


 するとユキは突然びくりと身体を震わせて声を上げた。

 どうやら背中を撫でられるくすぐったさに耐えられなかったようで、俺は慌てて手を離した。


「わ、悪い。塗り残しがあると駄目だと思って」

「くすっぐたいですけど、とっても上手ですよ」


 そう言ってユキは潤んだ瞳で俺を見つめてくる。まるで続きを懇願しているかのような目だった。俺はもう一度クリームを手に取って、優しく背中全体に塗り込んでいく。その度に彼女は気持ち良さそうにうっとりとした表情を見せる。


「ずっとこうしてもらいたいくらいですね……とても幸せです」


 確かに俺もずっとユキの背中を触っていたかったけど、それだと海水浴どころではなくなって日が暮れてしまうかもしれない。ユキの身体の触り心地は我を忘れるくらいに気持ちの良いものだったから。


「よし……塗り終えたぞ。これなら大丈夫なはずだ」

「ありがとうございます、晴くん。それでは海水浴を楽しみましょう」


 ユキはにこりと微笑んだ後、背中の留め具を付け直す。

 

 これで準備は整った。

 俺は彼女と一緒に波打つ海の向こう側へと歩いていく。


 ユキとの初めての海水浴が始まった。

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― 新着の感想 ―
[一言] ユキの様に胸部装甲が厚いと波で ブラジャーが持ってかれる事故が多いから ユキの様にグラマラスな女性はシックな黒の セパレートの方が無難だよ?グラマーな姪を持つ叔父の 忠告だが?ユキの様にスタ…
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