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女子高生アイドルの恋愛事情 〜春山美咲の場合〜  作者: ゆゆこりん
after story

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epilogue ハルのうららの……


「私たち、結婚します!」

「ちょっと、ナツ、それじゃあたしたちがそんな関係みたいじゃない」

「あら? ホント。 それはそれでアリかも? 」

「ふざけないでよ! 」



 ウチらの結婚発表会見は爆笑に包まれていた。 ワイドショーなんかでも取り上げられていたけど、この爆笑トークのおかげで、ただの笑い話の扱いだった。 荒れなかったのはウチのおかげやね。


 この同時記者会見は、ウチの発案。 ハルが大地君からプロポーズされたとの報告のあと、それをウチの彼氏に羨ましげに話したことがきっかけだった。


 難しそうにウチの話を聞いてた彼氏がどこからか指輪を引っ張り出してきて――。

 でも、それは流石に想定外。 まさかそんな用意してるだなんて思わないじゃない。 催促したわけじゃないよ?


 

 そんなわけで、都内某所。 今日は一足先にハルの結婚式。 高二で4Seasonzの一員になったときから約9年、ハルが第一号だなんて予想してなかったな。 付き合いが長いのもハルだから当たり前かもしんないけど、年下に先を越されるってのもちょっと悔しいじゃない?


 森に囲まれたチャペルに、オープンカーに運ばれてやってきた二人。 真っ白なドレスに身を包んだハルはとっても綺麗で、不覚にも涙ぐんでしまった。


 大地君は、印象よりも背が伸びてカッコよくなってるし、俳優をやってるウチの彼氏、負けてるんじゃないの!? ま、そこはハルの男を見る目があったってことにしておきましょ。


 ブーケトスでは結婚が決まってるウチは自重して、写真を撮る役割に回った。 ブーケを投げるときに腰に手を回して支え、支えられていた二人は、互いに見つめ合って、幸せそうに笑っている。


 何という幸せオーラ。 迂闊に近づいたら蒸発しちゃいそう、と思っていたら。


 ――あ、こっち向いた。


 ハルはニコっと笑って、こっちに向かって小さく手を振った。 その仕草は可愛くもあり、美しくもあり、眩しいくらいだった。 まさに幸せ絶頂の女の子ね。


 ハルには、もともとアイドルとしての輝きがあった。 それに加えて、アナウンサーの仕事もするようになって落ち着きも兼ね備えたハルは、『結婚したい芸能人』ナンバーワンの座に輝くまでになった。


 そんな人をお嫁さんにもらうんだから、大地君はさぞかし幸せ者だろうと思いきや。 大地君の方もすっかりイケメンになっちゃって、お似合いったらありゃしない。


 そんな大地君は、ハルを支えながら少しだけ微笑んで会釈をよこした。 そしてその直後、白いブーケが放物線を描いた。


「取ったぁ! 」


 大地君にちょっとだけドキッとしたのは太陽のせいにして、声の上がった方を見た。


「美咲っ! 取ったよー! 」

「やだ、友紀だったのー!? あんまりブーケ振ると花落ちるよ」


 ブーケをゲットした美人さんは、ワインレッドのドレスがよく似合っている。 大地君もハルと同じように笑ってるから、学生の時のお友達かな。


 全くハルの周りは美男美女揃いね、なんて呆れつつ新郎新婦の笑顔に焦点を合わせた。




 披露宴になったら今度はウチらにも出番がある。 司会者を買ってでてくれたのはアナウンサーとしてテレビでも活躍するハルの先輩。

 それに『春』にピッタリな桜色のドレスで再登場したハルへのサプライズは、1日限りの4Seasonz復活。


 今日は4Seasonzの時のテーマカラーに合わせたカラーのドレスだったのです。 ウチはグリーン、アキはオレンジ、フーは白ってわけにはいかないから水色。 さて、ハルは気付いたかな?


「おいで、ハル。 一緒に歌おう」

「えっ? 何これ、聞いてないよ」

「ハルちゃんおめでとう〜! 」

「良さげな男捕まえたから、結婚を許可する」

「それでは、ミュージックスターートォ! 」


 ウチの号令で曲が流れ始めた。 流石にドレスでダンスはできないけど、久しぶりに四人で歌声を重ねた。 途中からハルは歌えてなかったけど。


「もう……ぐすっ……こんなのずるい」

「ほら、泣くとメイク落ちて妖怪になるよ」

「泣かしといてよく言うよっ」

「可愛いやつめ」


 しばしの間、ハルと抱き合っていた。


 こうして抱き合うのは何度目だろう。 4SeasonzからSHUN-KAに形を変えて、新しいステージに立つことへの恐怖を乗り越えて……。 良いことも悪いことも一緒に乗り越えてきた。 楽しいときも辛いときも一緒に過ごしてきた。


 そのハルが、結婚するんだなぁ。 嬉しいような、寂しいような。


 ――でも、ずっと戦友だかんね!


 なーんて、ちょっとセンチな気分になってたのに、ウチの心のうちを見透かしたハルのツッコミは鋭かった。


「ありがと、ナツ。 でも、ナツだって来月結婚するんでしょうが」

「ありゃ、そうだった」


 二人でひとしきり笑って、ハルを大地君にお返しした。 これ以上ラブラブっぷりを見せつけられたら胸焼けしそうだけど、来月仕返しすることにして今日は勘弁してあげる。





 ――ハル、大地君、お幸せに!


こんばんは。

作者のゆゆこりんです。


最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。

大地と美咲の二人の物語は、これにて完結です。


初めての作品、とその関連作品としてここまで頓挫することなく完結できて安心しております。

誤字だらけだったり、文章や表現が稚拙だったりと至らぬ点が多くありましたが、感想を残していただいたり、ブックマークや評価で反応していただいたことを活力にしてこうして書ききることができました。

この場を借りてお礼申し上げます。


大地目線の方では、結婚式よりももう少しだけ未来の姿をご覧に入れたいと思います。

是非そちらでもニヤニヤしていただけたら幸いです。

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― 新着の感想 ―
[一言] お疲れさまでした。 初めて書かせていただきます。 最後まで楽しく読まてせ頂きました。 本当はもう少し長く大地とみさきの物語を読んでいたかったですけど。 良い作品に出会えて嬉しかったです…
[良い点] 25~26で結婚かぁ…。 息が長いのね。 お幸せに。 大地目線が超楽しみです。
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