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ゾンビが溢れかえった世界でのんびりスローライフに挑戦してみた  作者: アルシャピン


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10/21

第10章 始まる拠点作り

朝は、あっさりやってきた。

鳥の声。

川の音。

昨日までと、何も変わらない。


……まだ生きてるな。


少し自虐気味にそう呟き、立ち上がって外に出る。

冬の朝の空気は冷たく、頭が冴える。


まずは、やるべきことを整理する。

スタートとしてやることは、実は単純だ。

この集落は捨て去られてはいるが、かつて人が暮らしていた場所だ。

最低限のインフラは残っている。

食料は、数週間は持つ。

水もある。


だから――


食べ物や快適さは、後回しでいい。

目的は一つ。

まず、死なない場所にすること。

そのためには、防御が必要だ。


畑を耕せたって、魚を釣れたって、奴らが「こんにちは」と簡単に入ってこれる場所に、安全なんて存在しない。

まずは、この村に入れないようにしなければならない。


俺は地面に棒で防御柵の簡易図案を線で引いた。

・感染者を寄せない

・寄ってきても、入れない

・入られても、逃げ道を作る

三段構えだ。


最強の防御柵……?

それを作るのは正直無理だ。

正直、俺の知識も資材も足りない。

溶接とかできればとも思うが、そんなものまず使えないし機材もない。

近くにホームセンターでもあれば別だが、この周辺にはまずコンビニすらない。

車で2時間とかの街にはあるのだろうが・・


だから、完璧は目指さない。

狙うのは、“確率”だ。

一割でも、生存率が上がるものを作る、それでいい。

最悪はこの拠点を手放すことも考えて作る必要がある。

何事も命あっての物種だ。


俺は村の入口を見る。

道路は一本。

ここに絞るしかない。

次に、獣道。

奴らは、こういった山道には入りにくい。

もっとも、獲物がいると分かれば、話は別だ。

だからこそ、この獣道を意識させない必要がある。

獲物は、あくまで県道の先にいる、そう思わせる。

幸い、この村へ続く獣道は、土砂防壁の影響で、少し頭を使って登らなければならない。

判断能力のない奴らが、わざわざこの道を選ぶ可能性は低い。


なら、答えは一つだ。

この県道に続く導線へ、防御柵と誘導を集中させる。

畑、水場、そして、生活スペース。

ここは、必ず守る。


一つでも失えば、終わりだ。

また、放浪生活が始まる。

正直に言って、この一瞬たりとも落ち着けない生活が、あと何年も続くと考えるだけで、発狂する自信がある。


……だからこそ。


ここで、踏みとどまり、安眠できる場所を作る。


さて、まずは使えるものを探そう。

村の中全て見て回ったわけではない。

きっと防御柵に使える資材が眠っているはずだ。

俺はそう考え、集落の中へ歩き出した。


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