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愚痴をこぼしたいみのり  作者: みのり


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5/7【恋なんてできるはずない】

 こんにちは、みのりです。


 勢いだけで始めた自虐Vlog、気が付けば一週間過ぎてました。

 愚痴を言う事に集中していたら一週間達成記念をスルーしちゃいました。

 とことんめでたい事に縁がないんだなって思います。


 いまこうしてVlogを書いていても、愚痴とか不満ならすらすら出てくるのに

 うれしかったことや楽しかったことを書こうとすると、手が止まってしまう……。

 どれだけ不幸体質の根暗人間なんでしょうか……。


 私は昔からこんな調子で、ずっと不満を胸に生きてきました。

 うんと幼い頃は、今よりも明るかったように思います。

 兄や妹たちと大きな口をあけて笑っている写真も存在しているので……。


 根暗に磨きがかかったのは、中学生時代だと思います。


 多感な思春期、周りが恋話で盛り上がり始めたころのことです。

 少しだけ友達ができた私は、たまに笑顔になれる日もできて、うれしくて。


 そんなある日、私はクラスメイトから、いきなり告白されたんです。

 僕と付き合って下さいって、言われたんです。


 全くの…青天の霹靂でした。

 その男子とは、保健委員会が一緒だっただけでほとんど話したことがなかったので。

 正直……戸惑いの方が、大きかったです。

 私はまだ誰かを好きになったことが無くて、どうしていいのかわかりませんでした。


 結局、一週間ほど悩んで、お断りをする事にしたのですが……。

 その男子が、私の事を友達に愚痴ったんですよね……。


「あいつネクラのくせにケンジのこと振ったんだぜ!」

「ちょっとは付き合ってみたらいいのにさ…つめてー奴!」

「あの子ウザい、ケンちゃんかっこいいのにムカつく!」

「僕は好きだったけど、みのりはそうじゃなかったみたいだよ…悲しいけど」


 いつの間にか、幼気な好青年を手酷く振った陰険女になっていました。

 男子の、振られた腹いせに私を悪者に仕立て上げるやり方に傷つきました。


 もともと友達がほとんどいなかった私は、ますます孤立する事になったんです。

 こんな状態で、恋をする事なんか……できませんでした。

 楽しくない中学校生活でした。


 私は、地元を離れて都会にある私立高校に進学しました。

 誰一人知り合いのいない学校に入学して、ずいぶんホッとしたのを覚えています。


 高校デビューをしようかなとも思ったのですが、できませんでした。

 すっかり人間不信になってしまっていたのです。

 無難に、もめごとのない人間関係を築こうと思いました。


 高校二年の時に、文芸部の後輩から告白をされました。

 後輩は、なんとなく距離感の近い子で……少し苦手でした。


「先輩の事、大切にするんで!付き合って下さい」


 学年が違うから、悪口を広められることはないはず……。

 都会に住んでいる子だから、私の家までは来ないはず……。


「ごめんね、私、恋とかよくわからないし、自信がなくて」

「大丈夫です、僕と一緒に知っていきましょう!」


 私は……断れませんでした。

 部活が好きだったので、居場所を無くしたくなかったのです。


 一年ほど付き合ったけど、結局別れる事になりました。

 ……浮気をされてしまったんです。

 部活を引退した後だったので、ちょうど良かったことだけが救いでした。


 はっきり言って…恋らしい恋をした事がないし、できるとも思えないんです。

 いつかこのVlogを続けていたら、恋をすることができるでしょうか……。

 どうせそんな日は来ないと思うけど、続けてみようと思っています。

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