表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/51

最後の晩餐

 警察は、最後の手段である公開捜査を行う事になる。


 容疑者……


 沖野(黒目) 恵。


 斉藤 学。


 二人の名前と顔写真がニュースに公開される。


 平和な日常に突如現れたテロリストの文字に国民は動揺した。


 しかし、動揺したのは、最初の二週間程度であり、新たなニュースや、芸能界の話題にて直ぐに危機感は無くなっていく。


 犯人と似た顔の男女の目撃情報は最初こそ多く集まるも、警察は斉藤と沖野(黒目)を見つけられずにいた。


 マンションの瓦礫撤去が開始されるも、当然ながら、警察官の遺体と管理人であった男の遺体以外は回収できずにいたのだ。


 瓦礫からは多くの証拠が回収できると考えていた警察であったが、関係者は証拠を手にする事は出来なかったのだ。


 最上階部分の部屋の残害は薬品による火災があった事実を残し、全て炎に包まれた形跡があり、複数の金庫が発見されるが、全て開かれており、中身の存在を確認できる状態ではなかった。


 斉藤と沖野は何処へいったのだろうか、警察は二人の足取りを必死に追うが唯一わかった事実は、病院に勤務しながらも、個人で闇病院を開いていた、一人の医師が遺体で発見された事であった。


 警察は闇医師が、残していた診療記録から、一週間前まで、その場にいた事実を確認する。


 酷い怪我をした斉藤の容態と、処置に対しての詳しい内容が書かれていた。


 斉藤は、病院に運ばれた際、多量の出血とショック状態になっていた。


 最初こそ、病院での緊急オペを行ったと記されていた、しかし、警察の動きとニュースで名前と顔写真が明らかになると、医師は自身の闇病院へと二人を転移させたと記していた。


 殺された医師は、斉藤の延命の為に二週間の休暇を病院に申請していた。


 しかし、その一週間後、医師はその命を奪われるのだった。


 記録……“斉藤 学の容態は落ち着いている。しかし、今の状況では、未だに安心は出来ない”


 “斉藤は、生きているのが、信じられない……それより、何とか、生き延びてもらわなければならない”


 “最悪な状態になった。斉藤は助からないだろう……俺は終わる……あの女に殺される”


 そこで、記録は終わっていた。


 1つ明らかになった事実は、斉藤と沖野が最後まで行動を共にしていたと言うことだった。


 それから、数ヶ月後、警察は決死の捜査の末に、マンション爆破に関わった二人の女性の拘束に成功していた。


 警察は二人の情報を公開せず、確実に追い詰めていったのだ。


 不覚にも、警察が二人の存在を知ることになったのは偶然の結果であった。


 事件当日、無人と思われていた民家に突如、確認されたユニック付きのトラック、それが盗難車であった事実を警察が突き止め、室内に残されたお菓子の包み紙から、指紋が見つかる。


 その結果、解体屋と呼ばれる犯人と、行動を共にしていた情報屋と呼ばれる二人の存在に辿り着いたのだ。


 解体屋と呼ばれた、幼さが残る少女は警官から、逃げる際に実弾をくらい、拘束後、病院にて死亡が確認される。


 そして……情報屋と呼ばれた犯人の女性は、無抵抗のままに拘束された。


 情報屋の女性は、警官と取り引きを申し入れ、自身が知る沖野(黒目) 恵の居場所を教え、罪を免れようとした。


 実行犯は、解体屋と呼ばれた少女であり、情報屋が事件にどう関わったかを立件する事は難しいと考えた警官はその申し入れを受け入れた。


「沖野(黒目) 恵は、いま……私の用意した隠れ家にいるわ……内部は分からないけど、少なくとも、彼女は、まだ生きてるわ」


 警官にそう伝えると情報屋は、隠れ家の住所を教える。


 警官隊が近隣の道路に検問をしく、そして、警察官と特殊部隊が実弾を装備し、隠れ家の周囲を取り囲む。


 呼び掛けや、勧告は行わず、隊長である男が、突入の合図を出す。


 警察官達が隠れ家がの扉をぶち破り、内部に突入する。

 室内には、生活感のない空間が広がっていた、奥の部屋に警官隊が足を踏み入れた際、異様な光景に誰もが目を疑った。


 テーブルに腰かけた沖野(黒目) 恵が、湯気が上がる料理をナイフとフォークを使い、ゆっくりと一口サイズに切断し、口に運んでいた。


 警官隊の存在を無視して、続けられる食事風景に、違和感を通り超して、不気味さを皆に与えた。


 食事を終わらせた、沖野(黒目) 恵はゆっくりとナイフとフォークをお皿に置き、ナプキンで口を綺麗に拭う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ