あっとらいぶらりー⑰
申し訳ございません。
今回は超短編です。
…体調を崩しました…
「はぁ…ちゃんと言えた…。」
ほっ…と息を吐いて肩の力を抜き、へにゃりと表情を柔らかくした。
あはは、珍しく緊張してたんだ。
しかし律儀というかなんというか…わざわざ告白返しなんてしなくたって良かったのにね。まぁ自分の内で、しっかりと区切りをつける為、覚悟を決める為みたいな事言ってたし、なづな的には必要な行為だったんだろう。
でも、ボク相手に緊張するなんて随分と可愛いよねぇ。だって拒否されるなんて事ない絶対OK貰えるってわかりきっている相手なんだよ?
ボクの方が先に告白していてさ、メロメロなのも知られている訳じゃない?そんな相手に緊張するって…ねぇ?
ボクだったら…あ~…いや、緊張はする…かな?
断られる事なんてないって思っていても、もし、万が一、受け入れて貰えなかったら…とか考えちゃうかもしれない。特にボクは…なづなに関してはヘタレっぽいから…あ、いかん。我ながら情けなくなってきた…。
「ありがとうね。せり。聞いてくれて。」
…ううん、こちらこそ。
ボクの思いを受け止めてくれて、ボクに思いを伝えてくれて。
大好きだよ。
「…う~…またそういう…いや、これも慣れないとだよね…。」
いやいや、無理に慣れなくても良いんじゃないかな?
ていうか、慣れられちゃって毎回スルーされる未来が見えるんだけど?
むう…あんまり頻繁に愛を囁いて照れたなづなが見れなくなっちゃうのも寂しいので、好き好きアピールは少し控えた方が良いかもしれないね。
「それは忘れた頃にやって、私を照れさせて楽しむって事?」
あ、そうだね!そういう楽しみ方もあるんだね。
ボクが我慢して我慢して、我慢した分の愛をなづなにぶつけてさ、盛大に照れるなづなを存分に堪能するというのもアリかも。勿論ボクがボク自身の想いを押さえ続けられる事が大前提な訳だけれど。
溢れんばかり…いや零れ続けるボクの想いを押し込めて限界ギリギリに張り詰めた風船みたいに膨らんだ熱情をなづなに向けて解放した時…どういう反応が返ってくるのか!
おぉ、なんかワクワクしてきた!
「やめて?!」
あっはっは。冗談冗談。
ソンナコト シナイヨー。
たぶん。
「たぶん、なんだ…。」
そこは明言しないよ?もしかしたら、何の気なしに想いを口にしちゃうなんて事が無いとは言い切れないからね。だから『たぶん』。
っていうか、ボクの想いを受け止める覚悟と決意の為にさっきの告白返しをしたんじゃなかったんだっけ?
「それはそうだけど、いきなり切り替えるのは無理だよぅ…。出来ればお手柔らかに…。」
そんなに警戒しなくたっていいんじゃない?ボクは今迄通りなんだから、そんなになづなを照れさせる様な事はないでしょう?極偶にしか。
「ここのところ毎日なんだけど?!」
…あれ?そうだったっけ?
ま、まぁこれから気を付けるよ、ごめんね?
ーーーーーなづな独白ーーーーーー
せりったら偶にこういう風に意地悪するんだよ。
悪意なんか微塵もなく、只々、私の反応が嬉しいっていうだけなの。可愛いよね。
うん。可愛いんだよ?可愛いんだけどね…?
ちょ〜っと、やり過ぎというか調子に乗り過ぎというか、しつこいと言うか…そんな時が有ったりするの。
冷静に流しちゃえば良いのだけど、なかなか出来なくてね…ついつい反応しちゃうんだ。
なんていうんだろう…構って欲しがってるんだから相手してあげないと可哀想…みたいな感じなのかな?
う〜ん、少し違うなぁ…。
…ふふ、上手く言葉に出来ないね。
私ね、せりが好き。
せりに『一緒に生きて』って言って貰った時は凄く嬉しかったんだ。ああ、私も同じ言葉を返さなきゃ、って思ったんだけどね。あの時は言えなくなっちゃってね、ちょっと気にしてたの。
だから今日、ちゃんと言えてホッとしたんだよ。
これで気持ちに区切りができた。
せりの事を受け止めてあげる覚悟も出来た。
…そんな風に思ったんだけどねぇ…
そう甘くはなかったみたいで、ストレートに『大好き』だの『愛してる』なんて言われると…やっぱり恥ずかしくなっちゃう。
慣れなきゃとは思うんだけど…慣れられる気がしない…。
お手柔らかにって言ったんだけど、う~ん…手加減してくれるかどうか…
そうだなぁ…あんまり執拗な様だったら…泣き真似でもしてみようかな?
ちょっとは脅かせるかもしれないね。
あ、でも私もやり過ぎないようにしなくちゃ。
あんまり困らせちゃうのも可哀そうだし、メソメソしてるお姉ちゃんなんてカッコ悪いものね。程々にしないと。
せりが自慢に思えるような、隣に居て誇らしいと感じられるような、そんなお姉ちゃんで…いたいからね。
いつの間にか90話を超えていました…
読んでくださっている皆様には感謝しかございません。
本当にありがとうございます!




