ほわいどんちゅーだんす⑬
…毎度の事ながら…加筆予定です。
2人を見ていていくつか確認したい事が出来た。
まぁそれほど大した事ではないのだけれど、これは…う〜ん…凛蘭さんにお願いした方が良いな…。なんか実験に付き合わせるみたいで申し訳ないが、なづなが相手ではあまり意味が無さそうなので仕方がない。
何故かって?
いや、だって、なづなだとボクがどんなステップをしたって合わせてきちゃいそうだもん。それじゃ確認にならないでしょう?
と、いうわけで。
ね、凛蘭さん。
今度はボクの相手をしてくれないかな? さっきのステップ構成2周くらいで良いから。お願い出来ないかな?
「え、と、それはかまいませんけど…。」
おぉ、よっしゃ。
では早速お願いします。
姿勢、立ち方を意識して凛蘭さんに歩み寄り、にこりと微笑んで優雅に一礼。
もちろんリーダー役なので、今回は『 カーテシー 』ではなく紳士風の礼『 ボウ・アンド・スクレープ 』である。
どんなポーズかっていうとねぇ…手をくるくる〜ってして足を下げる…ん〜っと、そうだなぁ…映画や漫画に出てくる欧州の貴族や執事さんがやっている様な、右手を左胸に当ててお辞儀をするアレなんだけれど…わかるかな? わかんない?
…じゃあ、他には…あ。あれだ、某有名歌劇団の男役の人達がカーテンコールなんかでやるお辞儀!あれあれ!
え? 余計わかんない?
あぁ、そう…ま、まぁいいや…。
ボクが受け入れの姿勢を取っても、案の定というか、思った通り凛蘭さんは恥ずかしがって手を取ってくれなかった。
ンもう、相手してくれるって言ったのに…ちゃんと組んでくれないと始められないじゃん。ほらほら、どうぞおいでなさいな。
「あ、はい、え…と 」
いやね、そんな風にモジモジしてる姿も可愛らしいとは思うけれども、あんまり時間かけると午後の教室の人達が来ちゃうかもしれないからさ、サクッとやってしまいたいなぁってね、思うのですよ。
とはいえ急かしてもねぇ…かえって萎縮しちゃうんじゃ本末転倒だし。さて…どうしたものか…ええい、ホントなら良くないのだけれど 仕方あるまい。
凛蘭さん、ちょっと失礼。
「はい? ひゃっ!? 」
ボクは半歩踏み出して凛蘭さんの左手を取り、少し強引に引き寄せ彼女の身体を腕の中の収める。
身長は凛蘭さんの方が高いので、流石にすっぽりと…という訳にはいかないけれど、よろけてボクにもたれ掛かった形になっている状態だと目線はほぼ同じ位置にある。
おぉっと…少し強く引きすぎたかな?
ごめね? 大丈夫?
「は…はひ 」
はひって。
声が裏返っちゃってるけれどホントに?
平気? 足捻ったりしてない?
「だだだいじょうびゅ!です!」
えぇ…いや、なんか余計心配になってきたんだが…あと、視界の端で なづなが もっっっっの凄く大きな溜め息を吐いて苦笑しているのも微妙に気になる。
凛蘭さんの手を引いただけなのに…なんかマズかっただろうか…?
もしかして、リーダーがパートナーを迎えに行くのはダメって言った側から自分でそれを破ってるって? そういう事?
や、でも、それはほら、時間がね? ちょっと押してるからさ、少し急ぐ必要があるかなってね?
……はい、すいません。言い訳です。
自分で言った事くらいはしっかりと守らなきゃダメですね。
反省します。後で、ちゃんと。
今は確認を終わらせるのが先決だから、ちょっとだけ目を瞑っていて下さいお姉様。
気を取り直して姿勢を正し、ホールドの形を整えると、釣られて凛蘭さんも背筋を伸ばし、上体を反らせ、なづなと踊っていた時と同じ姿勢をとった。
おぉ凄い、出来ているじゃない。ボクなんかより余程優秀だ。
それに改めて見ると、凛蘭さんは年齢にしては身長もあるし起伏に富んだスタイルなので…なんというか…映えるよね。
っと、感想も後にしよう。
では凛蘭さん、ステップ幅は なづなと同じでいきます。用意はよろしくて?
「はい。」
では…さん、しっ、
1、2、3、
1、2、3、
なるほど、テンポは同じでも小刻みなステップを踏んでいる所為だろうか、それとも凛蘭さんが動き易い様にしている所為だろうか、全体的にゆったりとした動きになっている気がする。
少なくとも、なづなと踊っている時の様な鋭くスッと踏み出す様なステップにはなっていない。そして、午前中の なづなのリードで踊った時の様なもっさりした感覚も感じない。
まぁこれに関してはボクがリードしているから…なのだろうけれど。
しかし、そうか…やはりと言うか、思った通りと言うか…残念ながらボク達が下手になっていたのは、9割方ボクの所為だと確信してしまった。
あうぅ…なんてこった…。




