おはようお姉ちゃん⑤
短編です。
薄いカーテンを通して差し込む春の柔らかな光が頬にあたる。
ん…
あぁ…
もう朝かぁ…。
今日も今日とて、よく晴れた穏やかな朝である様だ。勿論不満がある訳でもなければ、雨の方が良かったなどと思っている訳でもない。ただ…もう少し横になったままでいたいなと思っただけで。
うぅん…身体が微妙に重い…。
だがまぁ、この重さの原因はわかっている。
ひとつは昨夜の…眠る前の行為。
もうひとつは言わずもがな、いつものだろう。
そう思いふと見れば、少し暑かったのだろうか? 布団が剥げていて、いつもの如くボクに抱きついている なづなの裸身が露わになっていた。
呼吸に合わせてゆっくりと上下する身体は日の光に撫でられてキラキラと輝いて見える。
…相変わらず綺麗な背中だこと。
そっと手を這わせてみてもピクリともしない。
まだ眠りが深いのだろうか?
髪を撫で唇を寄せても無反応。
肩に手を置き揺すっても起きる気配は無い。
すぅすぅと気持ち良さげな寝息が聞こえてくるだけだ。
…ふむ…まあ仕方ないか、昨夜はちょっと激しかったからなぁ…。
…何がって…
…それはまぁ…
昨日の夜、
帰宅して、
お風呂と夕食を済ませた後の事、だよ。
確かに誘ったのはボクで、なづなも同意しての行為であるから誰かの所為というのはないのだけれど…うん、正直はしゃぎ過ぎたと言うかハッスルし過ぎたというか…総じて普段よりも荒々しかったのは間違いない。特に なづなが。
何しろ終わり間際では、ボクの方が先に電池切れしちゃって朦朧としていたくらいだ。ボクも持久力には相当な自信があるのだが、昨夜は なづなの攻めがひと際 激しくてね…ボクは終始せめられっぱなしだったんだ。
…いやぁ…受けに回るとどうにも弱いらしい…。まぁ相手が なづなだからというのもあるのだけれど、あんなに主導権を取られ続けるとは思わなかったよ。
時間にすればそれほど長い時間ではないと思うのだが、何しろボク達だからね、密度が濃いんだ。攻めるにしろ受けるにしろ、少しでも気を抜くとあっという間に持っていかれちゃう。
最終的には二人して汗まみれになっていたので、流石に『このまま寝るのは駄目だろう』とシャワーを浴びに行ったのだけれど…ほとんど なづなに引き摺られて行った感じだったもん。
この辺りも薄らぼんやりとしか覚えていないのだが…ほぼ介護状態だったんじゃないかと推察は出来る。
まぁ昨日は精神的に少しアレな状態だったから、ちょっと悶々としてしまっていたし、お互いそういう気分だったからね…想定よりも激しくなってしまったのは仕方ないと思う。
少し大きな声を出し過ぎたかなって気もしないでもないけれど…うぅ、ご近所に響いていたりしたら…少し恥ずかしいなぁ…。
けれど…まぁ…やはり汗をかくのは精神衛生上重要な事なのだと実感したね。
お陰で気分は軽くなったし、気力も充実してる。
なにより…気持ちよかったし。
おかげで身体は若干怠いけれど…。
ねぇ、なづな。
また、さ…しようね。
実戦組手。




