あふたーすくーるあくてぃびてぃ⑥
活動報告にも書きましたが…
インフルエンザに罹患しました。
モニター見てると目が回ります…
「『お姉さま』は付けちゃ駄目って言われてるんでしょ?私、セリナお姉さまにだってまだ会った事ないのに、だよ?」
ああ、そういえばそうだね。『なづなにも伝えておけ』って言われたから一応話すだけ話したんだった。あの時も驚いてたっけ。うん、覚えてる。覚えてるけど…それが理由?
「あれ?!理由になってない?!だ、だって、せりは執行部のお姉さま方と面識があるんでしょ?私だけアウェーじゃない?…初日からそれはキツイよぅ…。」
おや珍しい。なづなでもそんな風に考える事あるんだねぇ、けどそれならボクがいるんだからさ、アウェーではないでしょうよ?知ってる人が圧倒的に少ないって意味では間違ってないけれど。
ふむ…なにやら尻込みしている様子だけれど、なづならしく無い気がするな。普段は、こう、もっとグイグイ行くって言うか『取り敢えず話しかけてみよう』みたいな?そんな感じの子なんだが…はて?何があってこうなってるんだろう?
「…せりが悪い…。」
はぃ?
「セリナお姉さまの教育係が如何のって話… 」
あ、ああ。したね、そんな話。
え、なんでそれが…なんか関係ある?
「大有りだよ!?せりが言ったんでしょう?“私が”厳しいから…って。」
ちょっと待って!?ボクそんな事、言っ……ったかも知れない…あ、いや待てよ、似たような事は確かに言ったね、そのまんまではないけれど。ってボクそんな事は話して無いよね?!いや、そもそも忘れてたよ!?本人も碌に覚えて無いような事をなんで知ってるの?!第一なづなは その場に居なかったじゃないか!?
「彩葵子さんに聞いた。」
…あ〜…そっか、彩葵子さんかぁ。
そりゃ知ってるはずだわ。
それにしても彩葵子さん、蓮お姉さまとお話ししてたのはずなのに、よくそんな細かい事を覚えてたなぁ…
「…なんか誤解されてたらヤダなぁ…って…だから、早めに伺っておきたいな、と…思ったんだよぅ… 」
ふむ…お姉さま方は来週、火曜日においでって言ってたけれど…まぁご挨拶だけならお邪魔しても良いかな?セリナ様には連れて来るみたいな事言ったし…ならば、ここはひとつ行っておきますか?
「うん…誤解があるなら、解いておかないと… 」
誤解…誤解ねぇ。
なづなが厳しいのは真実だと思うけれど?
「きっ…!?厳しくはないと思うよ!?」
え〜そうかなぁ?結構な頻度で叩かれたり突かれたりしてる気がするんだけれどなぁ?
「それは関係なくない?!」
小さい頃はお箸の持ち方とか立礼の仕方とか、いろいろと叱られた気がするんだけど、それは関係あるよね?
「あれは、そうだけど……わかった…じゃあこれからは厳しい事は言わない。その代わり、髪を梳かしたり耳掃除も膝枕も無しで。」
うぇ!?それ、もンの凄く厳しいと思うんですけれど!?
ちょ、ちょっと待って!?それズルくない?!
「厳しい姉なので。」
ふーんだ。だって!
うぎぎ…ボクの癒しを人質に取るとは…!卑劣な…!そっちがその気ならボクにだって考えがあるぞ……目に物見るがいい!
パン!と柏手を打つように手を合わせて!
くらえ!必殺!全・力・謝・罪・!
お姉様ごめんなさい!ボクのお姉様は優しい人で、決して厳しくないです!いつも髪を梳いてくれてありがとうございます!あまえさせてくれて感謝してます!膝枕もとっても癒されます!なので!これからもお願いします!
神仏を拝む様に頭を下げ、手は頭上に。まさに拝み倒す!
どうだ!ボクの必殺技は!
……あれ?
反応がないな…?
そっと片目を開けて、なづなを見遣ると…
もの凄く胡散臭い物を見るような目で、ジトっと見詰められてた。
だよね!そんな顔になるよね?!
うん、ご尤も!知ってた!
いや、でもね、なづなは厳しい時は厳しいけれど、ちゃんと褒めてくれるしさ、なんて言うのかな…バランスよく褒めも叱りもしてくれる気がするんだよ。あれだ…そう!飴と鞭!それが上手だなって。お姉さま方に言ったのだって『人に教えるのは向いている』って意味であって、決して『厳しく矯正する』みたいには言ってないんだからね?ホントだよ!?
「ホントかなぁ…… 」
いやホントだって!だからその胡乱げな目はやめて!?
第一ボクが なづなの事を悪く言ったり貶したりなんてする訳ないじゃないか!そりゃあ話の流れで弄ったりする事はあるだろうけれどさ、悪意ある言葉を向ける事は絶対にないんだからね?!
「……それは、知ってる。」
腕を組んで『う〜ん…』と唸りながら、上を向いたり下を向いたり首を捻ったりし始めちゃった。
…なんか葛藤している風だ。
「わかった…じゃあ、さっきのは無しでいいよ。」
え?あ、やった、おかえりボクの癒し!
「…それはそれとして。 」
ん?まだなにか…?
「やっぱりご挨拶には伺っておきたい。放課後なら何方かいらっしゃるんでしょう?」
うん。だいたい居るとは言っていたと思う。
「自分でもね、なかなか珍しいとは思うんだけど…ちょっと尻込みしてるんだよ。だからせめて顔合わせくらいは、って。」
ふむ…執行部に入るのは嫌じゃないけれど、不安があるって事?で、顔繋ぎしておけば多少はマシだろうって思っている訳ね?まぁ行くの自体は最初から反対しているわけじゃ無いから全然OKだし、これ以上変に突いて、また癒し系を人質にされても面倒だし…なら、サクッと行っちゃいますか。




