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2分間探偵の冒険  作者: 真波馨
CASE41:目撃情報
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問題篇


 仕事帰りに近所の交番を通りかかると、見覚えのある後ろ姿があった。交番警官と立ち話をしている。

「篠田警部」

「これはこれは。探偵さんじゃないですか」

「たまたま傍を通りかかったら警部の姿が見えたもので。仕事ですか」

「ええ。外の掲示板に、去年行方不明になった少女の目撃情報を呼びかけるポスターが貼っているでしょう。今日の昼頃、そのポスターの少女を見かけたという匿名の電話が交番にあったらしいのです」

 交番勤務の青年が、帽子をくいっと持ち上げて歯切れよく答える。

「電話の声は男性で、『掲示板にあった行方不明者の少女を駅の傍で見かけた。ポスターに描かれていたものと同じ服装だった』と証言したのです」

「念のため、三宅巡査を駅へ向かわせたところです」

 篠田警部が生真面目な口調で応じる。私は交番入口の横に設置されている掲示板をしげしげと眺めた。

「黄色いシャツに赤いスカートか。それにしても、1年前のポスターにしてはやけに真新しいですね」

「ああ、そのポスターは貼り替えたばかりなんですよ。電話が来た直後に。だいぶ色褪せしていたので新しく印刷したものを掲示したんです」

「……以前貼っていたポスター、もしかしてパソコンのプリンターから印刷したものですか」

「ええ、そうですけど」若い警官は首肯する。

「だとすれば、その目撃情報はガセである可能性もありますね」



Q:交番にかかってきた電話が偽の目撃情報である根拠は?

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