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2分間探偵の冒険  作者: 真波馨
CASE20:疑惑の宝石商
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問題篇


「刑事さん、早く私の大事な宝石を取り戻してください!」

「落ち着いてください。宝田さんの通報を受けてすぐ、あたり一帯に包囲網を張りました。目撃者によれば犯人は少なくとも車を使った様子はない。確保も時間の問題でしょう」

 古館警部に詰め寄っていた宝田理(たからだおさむ)は、尖りきった神経を落ち着かせるように深呼吸する。宝田氏は宝石商人で、つい1時間ほど前に「自宅から宝石が盗まれた」と警察に通報したのだ。

「寝室のベッド横の窓際にアメジストを飾っていたのです。アメジストには魔除けやヒーリングの効能があるとされていましてね。私は迷信深いほうではありませんが、アメジストを寝室に置いて以来不眠や睡眠不足とは無縁の体になりましたよ」

 古館警部は笑顔で相槌を打っていたが、そそくさと私に近寄ると「迷信深くないと自称する者に限って、パワーストーンや神にすがるものです」と耳元で囁く。

「てきとうにあしらっておくのが一番ですよ……ところで宝田さん。盗まれたアメジストはいつもその窓辺に?」

 カーテンが開け放たれた窓を指す私に、宝田は大きく頷き返す。

「365日、一度たりとも窓辺の定位置から動かしたことはありません」

「なるほど。その言葉を信じるのなら、宝石盗難はあなたの自作自演という可能性もありますね」

「それはどういう意味だ」宝田の眉がぴくりとはね上がった。



Q:盗難事件が宝田の自作自演である根拠は?

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