022 スピーチ
土曜日。
第二回ギルド戦の開戦だ。
「初の防衛戦です。ではリーダーの小雛さんよりひと言」
「えー? それいる?」
「いるよ〜、ねぇ? 翼さん」
「そ、そうですね」
まったく由鶴は! 流されやすい翼さんを利用して……。
まぁいいや。士気を上げる的なことをすればいいんでしょ?
「わ、私たちはせんしぇん布告を受けていましゅ。滅びの国だろうがなんだろうが、絶対に負けてはいけまちぇん!」
「わー、小雛ちゃんスピーチお上手でちゅね〜」
「だからやりたくなかったの!!」
私はちゃっかり翼さんの胸に泣きついた。
「まぁともかく、滅びの国から宣戦布告を受けています。2度も負けるなんてPhoenix……不死鳥としてあってはいけません!」
「そうです翼さん! その意気です!」
やっぱりゲームのこととなると熱くなるようだ。
あとは、エリア1の防衛に専念するのみ。
「作戦は分かってるよね?」
「もちろん。1ミリの漏れなく頭に叩き込んでいます」
「由鶴こそ大丈夫? 由鶴にかかってるよ」
「プレッシャーだなぁ。でも大丈夫、アタシは強い!」
由鶴は白と緑を基調とした銃を構え、頼もしくドヤ顔になった。
「さぁそんな由鶴さんからみんなにプレゼントです」
「え? これって……」
由鶴は私と翼さんに、トランシーバーを渡してきた。
「アタシたち離れて戦うことになりますし、必要になるかと思いまして」
「なるほど、素晴らしいですけどお金は……」
「あぁ大丈夫です。ちょっとまぁ、課金しただけで……」
「えー! 由鶴課金したの!?」
「ちょっとだけ! 5000円だけだから」
「十分すぎるよ……沼にハマらないでね?」
親友の課金事情は知りたくなかった。
「おっと時間だね。じゃあ小雛、最終ラインの防衛は任せたよ」
「そっちこそ。Phoenix随一のスナイパー……私の出番が来る前に済ませてよ、由鶴!」
「もちろん、そのつもりだよ、小雛」
私たちはそれぞれ指定の場所に散り散りになった。
エリアの防衛は、エリアフラッグという大きな旗を倒されなければ達成される。
私の役割は、トナカイ8頭と共にこのフラッグを護るいわば最後の砦役だ。
「さぁ……真紀さんには負けませんから!」
第二回ギルド戦が開幕された。
黒鉄の魚影が最高だったので無理やりセリフをねじ込みました。
ありがとうございました(?)




