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蒲田行進曲のヤスって風間杜夫だっけ?

昨日の晩は中山さんが国営放送ホールの真ん前のホテルを予約してくれたので非常に助かった、朝方まで飲んでいたのでホテルに着いた時には朝食の時間になってしまっていたのだ、流石に番組終わったらハイさようならとは社会人はいかないしね。そのおかげでメンバーの皆んなと実に美味い酒が飲めた。

結果的にホテルには随分と迷惑をかけてしまった、いやどっかの世界的ギタリストが二人揃ってはしゃぐもんだから。

う〜ん、せっかくだし代々木公園で散歩でもすればよかったかな?いや新年だし明治神宮か?


結局仮眠しただけのホテル泊でチェックアウトの時に受付の綺麗なお姉さんにサインを頼まれたので、似顔絵付きで描いて渡したらめっちゃ喜んでた、やはり全国放送は知名度が上がるんだな、紅白さまさまだ。昨日の居酒屋のお姉さんにも描いたし、サインの大安売りだな。(実は2枚しか描いてない)


二日酔い状態で新幹線に乗り込めば、長野に着く頃には夕方になっていた。新幹線マジで寝心地良い、普通席でこれならグランクラスの座席だともっと寝心地が良いんだろうな、今度中山さんに交渉してみよう。


「ふわぁ〜、良く寝たぁ」



今日は須坂の実家に行くので東口から駅を出る、長野駅東口から見える通り向かいにはコメダ珈琲長野2号店が去年出来た、立地的に待ち合わせに便利だけど夏は冷房効き過ぎてかき氷が食いづらいのが欠点だ、やはりかき氷は暑い所で食べるから美味いのだ。今は冬で寒いから食わないが。


「うひゃー雪景色じゃん。さて、タクシー乗り場ってどこだっけ?あ、階段の下か」



長野駅の東口、昨日の夜から降ったのか雪で世界が凄く白い、そして寒い、一応長野は雪国なんだよな、場所によっては降らなくなったけど、年々降雪量は減っているけどこれも地球温暖化かね?

昼までは東京にいたのでこのギャップに感心する。


駅のロータリーに降りる階段もまだ雪かきしてないのか凍っているな、今履いてる靴はヒール高いからちょっと怖い。


ザワザワ


「ねぇねぇ、あれUTUMIじゃない、絶対そおよ、あのスタイル、あの脚の長さ!」

「本当だ、サングラスしててもその美貌は隠せてない!」

「昨日の紅白凄かったよね、圧巻だった」

「マジでカッコ良い!サインもらえるかな?」


階段を降りようと一歩踏み出せば、下から登ってくる女子高生のグループが俺を見てヒソヒソと話しながら指さされる、あ、バレたかな、まぁ今日は変装してないしな、でも人を指差しちゃいけませんよ。

まぁ、とりあえず笑顔で手くらい振っておくか、芸能人ぽく優雅に。


「ハ〜イ」ヒラヒラ


ズルッ


「「キャーーーーーーーーッ!」」


「へっ?」





ピーポー、ピーポー……










ガサガサ


「お兄ぃ、はいこれ着替え」


「春夏ぁ、いつも苦労かけてすまないねぇ〜、ゴホゴホ」


「つまらん小芝居すな!」


病院の面会室で春夏から着替えを受け取る、コロナ禍からこっち、病室での面会が出来ない病院が多い、ここ長野赤十字病院もその方針である。だから肉親といえど気軽に会えないのだ。


おかげでこうして車椅子に乗って春香達に会いに来る羽目になっている、自分の脚を見ればギプスがまだ痛々しい。春夏と一緒に来た母さんが苦笑いで口を開く。


「それにしてもお兄ちゃんもドジねぇ、新年早々に階段踏み外して骨折なんて、中山さんも予定が狂ったって言って嘆いてたわよ」


マジか、あの人今度は俺に何させようとしてたんだ?まったくどいつもこいつも。


「月岡先生はこのチャンスに色々検査しましょうって喜んでたけどね、ハァ〜、元旦早々に入院とは本当についてないわぁ」


俺が車椅子でガックシしてると春夏がニコニコとのたまった。


「まぁ、この所忙しかったし正月休みだと思ってゆっくりしなよ、入院費は心配しないでいいよ、お兄ぃの通帳は十分潤ってるから」


「俺が稼いだ金だよね、それに仕事の方は昨日藤崎がノートパソコンをお見舞いだって持ってきたんだよな、絶対あいつ病院で仕事さす気だぞ」


「でも芸能界は会社と違って脚が治るまで休めるんでしょ、よかったじゃない」


「う〜ん、休めるのかな、菅野すがのさんやHOTOMIさんからは、デモ音源がメールで届いてるんだよな、あと、夏元さんからも」


「「あ〜、それは」」


春夏とお母さんが揃って苦笑いする、畜生ぉ人ごとだと思いやがって。リモートで病室でも仕事が出来る時代が恨めしい。



実は今日はすでに1月4日になっている。

俺が長野駅で階段から転げ落ちた瞬間は、ちょうどその光景をスマホの動画で撮られてたらしく随分と正月のニュースに取り上げられたらしい、俺もその映像をスマホで見たが、チラッとパンツ見えてた。白いの履いててよかった、紅白の時に履いてた紫のじゃなくて。




「「それじゃあ、またね」」


「は〜い、着替えあんがとね〜」


ナースセンター前のエレベーターに乗り込む春夏と母さんを見送る、後ろを向けば月岡先生がニッコリと笑って立っていた。


「はい、内海さん、今日は血液検査とMRIをやりましょうね♡大丈夫これも医学の進歩に必要なことですから」


月岡先生が実に楽しそうだ、俺が入院している間はTS病患者の生態を調べ放題だからな。


「休めねぇ〜」


それにしても女になってからこっち本当に慌ただしい毎日だ、まさに人生が一変してしまった、女になって学祭に行って、芸能界デビュー、世界的ギタリストや作曲家と仲良くなって、紅白にも出た。


そして新年早々、入院生活を余儀なく送るハメとなってしまった。トホホ



第1章 完

あけおめ、ことよろ!

これで1章完ってとこかな?次話はまだちょっと未定です。

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