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57話 中身のない言葉で世界をケムにまく。それが俺の必殺技。


 57話 中身のない言葉で世界をケムにまく。それが俺の必殺技。


「人間の中にも、たまに、キチ○イはいるだろ?完全にイカれてしまっている変態。俺は、それだ。俺は間違いなく『頭おかしいキチ○イ』だが、それは、俺がおかしいんであって、魔人がおかしいんじゃない」


「魔人全体を悪く見られたくないと本気で思うんでしたら、あなた自身も、言動に気をつけたらどうです? あなたがどう言い繕おうと、あなたが魔人であることは変わりない。ゆえに、あなたがおかしな行動をとれば、魔人全体がおかしいと思われる。それをちゃんと理解して、責任ある行動をとったらどうです?」


「お前は、目が悪いから眼鏡かけてんのか?」


「え、ああ、まあ、そうですが、何ですか急に。関係ないことを急に言うのはヤメ――」


「お前が眼鏡をかけることで、人間全員の目が悪いと思われるぞ。そう思われたくないなら、眼鏡をとれ。それが責任ある行動だぞ」


「……」


「って言ってんのと同じだぞ。今のお前のセリフ」


「全然違いますよ。偏った反論でコトをケムにまこうとしないでください」


「中身のない言葉で世界をケムにまく。それが俺の必殺技、ファントムトークだ。基本的に、俺は、『中身と意味のあるセリフ』を使えねぇ。そういう病気なんだ。どうだ、かわいそうだろう? 慰めてくれてもいいぞ。暇なときは、その優しさに泣いてやる」


「……そんなふざけたことばかり言っていて、学生たちから信頼を得られると思っているのですか?」


「何を勘違いしてんだ、お前。俺は、お前らから信頼を得ようなんて、これっぽっちも思ってねぇぞ」


「……え?」


「さっき言っただろ。これは、単なる実験だ。クロッカ様のお遊び。『魔人を学校にぶち込んだらどういう化学反応が起きるか』……そういう、ちょっとした実験、もっと言えば『暇を持て余した神々の遊び』に過ぎない。俺とお前らの間に、間違って『信頼関係的な何か』がうまれるなら生まれるでも別にいいし、ギスギスするなら、それはそれでいい。どういう結果になるのか確かめるのが大事なのであって、特定の結果を求めているわけじゃない。わかったか、眼鏡」


「……最低の教師だ……責任感も何もない……言っておきますが、僕は、学生を導こうとしない教師についていく気はありませんよ」


「別にそれでいいんじゃね? 俺はお前についてきてほしいと思ってねぇし。てか、金魚のフンみたいに、後ろをついてまわられても迷惑なだけ。孤高を愛する俺にとっては、実際のところ『放っておかれる』のがベスト」


「……」


「全員、ちゃんと、頭に刻んだか? 俺はクロッカ様に命令されたから、仕方なく、ここの教師をやるってだけ。教師としての信念とか皆無だし、やりがいとかも感じてねぇ。教師としての職務を誠実にこなそうなんて気は一切ない。だから、お前らにどう思われようと知ったこっちゃないし、お前らの将来に関しても、一ミリたりとも興味がない」


 そこで、センは、自分の隣に立つ魔人兄妹を指さしながら、


「あと、これも、最初にちゃんと言っておくが、こいつらも、クロッカ様の犬みたいなもんだ。この二人は俺の配下だが、それも、クロッカ様が決めたこと……まあ、正式に言えば、ちょいと方向性が違うんだが……まあ、その辺の細かい話は、お前ら的にも、どうでもいいだろうからカット。とにかく、この二人が俺の配下であり、また、ここの生徒になるということは、クロッカ様が……つまりは、『龍神族』がお決めになられたこと。それに対して、何か文句を言うようであれば、それは、龍神族にツバを吐くということだ。それを踏まえて、こいつらと接しろ。もし、『魔人が学校の生徒になるとかありえない』などと、こいつらに対して嫌がらせをしようものなら、俺は、そいつの名前と諸行を、速攻で、クロッカ様に伝えるつもりだ。どういう処分が出るか楽しみにしておけ。クロッカ様は、お前らが思っている以上に、『シッポの振り方がうまい俺(犬 )』 を気に入っているからな。わかったか、人間ども」



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