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254話 いつだって、ありのままイカれている狂気の魔犬。


 254話 いつだって、ありのままイカれている狂気の魔犬。


 ――センの件に関して確認するため、ガリオへ通信の魔法を繋げるヒークル。

 必要最低限の挨拶と報告を経てから、

 センに関する話題に移行すると、

 ガリオは、あっさりと、


『ああ、その通りだ。カラルームの魔人は、すべて、センにやると約束した。今後、カラルームの魔人は、すべて、センの支配下に入る』


「な、なぜ、あのようなクズを、そこまで優遇するのですか! あいつは、私を醜い豚呼ばわりしたキチ〇イですよ!」


 と、マジギレのトーンで叫ぶヒークル。

 そんな彼の発言に対し、

 ガリオは、


(……魔人が十七眷属を、醜い豚呼ばわりするのは、流石に酷いし、普通に社会的にマズいな……これは、ヒークルが、大げさに言っているのか? ……いや、あの犬ならありえるな……あのバカ犬は、本当に頭がおかしいから。……私の前ですら、余裕で無礼を働いてくるのだから、ヒークルの前で尻込みすることはないだろう)


「ガリオ様! どうか、私に、奴を粛清する許可を! やつは、ガリオ様の庇護下にあることをカサにきて、やりたい放題です! これを許しておくことは、社会の混乱につながります! どうか、私に、許可を!!」


 そんな懇願を受けたガリオは、

 あえて、数秒だけ間をおいてから、


『……ダメだ』


 と、ハッキリ、ヒークルの要請を拒絶する。


「な……なぜ!? あんなカスに便宜を図る必要などありません! あいつ本当に頭がおかしいのです! あなた様の前では、あるいは、従順にシッポを振っているのかもしれませんが、しかし、本当のあいつは――」


『知っている。私の前でも、あの犬は、ありのままイカれている。あいつの頭がおかしいのというのは事実として認識している』


「では、すぐに粛清……いや、処刑を!!」


『あいつはキチ〇イだが、事実として、カドヒトに匹敵する怪物』


「……カドヒト……ペリアとルッキズを殺したテロリストですね。邪教団の教祖を名乗っているとかいう……」



 ペリア。

 元十七眷属の一人、生前の序列は8位。

 現在は、キリルが後釜についている。


 ルッキズ。

 元十七眷属の一人、生前の序列は11位。

 現在は、クルルが後釜についている。



『あの犬は、カドヒトにぶつける。そして、相討ちしてもらう』


「……」


『もし、あの犬が、カドヒトを撃退して、その上で、まだ生きていた場合は……『邪神が復活した時』に最前線で運用し、相討ちしてもらう。もし、カドヒトも邪神も、両方殺して、それでもまだ生きているようなら……その時は私が直々に処刑する』


「……なるほど。殺すにしても、とことん使い潰してから、ということですな」


『そういうことだ。あれだけの力を持つ【魔人(使い潰すことに抵抗感も罪悪感もない道具)】などそうそういない。少々、頭がおかしいのが鬱陶しいが、そのぐらいは目をつぶる』


「なるほど……了解しました。そういうことなら……なんとか、我慢いたしましょう。ところで、ガリオ様」


『なんだ』


「ガリオ様は、その……邪神の伝説を……ぇと、その……信じておられるので?」


『……』


「あ、いえ、もうしわけありません! 決してバカにしているとかではなく――」


『どいつもこいつも……一々……はぁ』


「え、あの……ガリオ様?」


『邪神に関しては、いないなら、いないでいい。もしいたら、対処しなければいけない立場に、私はある。それだけだ』


「は、はぁ……なるほど」


『話を戻すぞ。さっき言ったように、あの犬にはカラルームの魔人をくれてやった。魔人の地位を向上させることも約束した。いずれ、やつを処刑するその日までは、最低限、あいつの要求を聞いてやる。……よって、今後、魔人に対して過剰な手出しは厳禁だ。よいな』



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― 新着の感想 ―
センの「ありのままイカれている」という評価、 最高にシビれました!上位存在に対しても 容赦ない毒舌を吐く狂犬っぷりが大好きです。
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