240話 この変身まで見せるのは貴様らが初めてだ。
240話 この変身まで見せるのは貴様らが初めてだ。
センは好き放題、煽っていく。
さらに、止まらず、
「愚かなてめぇらに、絶望の向こう側ってやつを教えてやろう! このセンエースは、変身するたびに、パワーがはるかに増す! その変身を、あと2回も俺は残している! その意味がわかるな?」
ドラゴ〇ボール世代の人間からすれば、
そのセリフは、お馴染みの名セリフでしかないが、
しかし、そんなテンプレなど知らない現地人からすれば、
「あと……二回も……パワーアップする……だと……」
ただただ、本気で絶望することしか出来ない。
そこからも、センは、ノリノリで、
「みせてやろう! 光栄に思うがいい! この変身まで見せるのは、貴様らが初めてだ!」
そう叫んでから、飛んでいた雷鳥弾を消して、
グっと魔力を練り上げ……
そして、
「武装闘気!!」
全ステータスアップ系の魔法を使っていく。
ちなみに、センは、この変身系魔法を、これまでの転生人生で、かなりしっかりと鍛えており、現在、最大で、『真・武装闘気3』まで使えるようになっている。
武装闘気の強化の流れとしては、
『武装闘気』
『武装闘気2』
『武装闘気3』
『真・武装闘気』
『真・武装闘気2』
『真・武装闘気3』
――となっているため、
本当なら、センは、あと『5段階』ほど、変身を残していることになる……が、
もちろん、そんなことは伝えない。
今は試験中なのだから。
最低限は、常識の範疇におさまっていないと、試験が成立しない。
武装闘気でオーラを底上げさせ、存在値75ぐらいになったセンは、
「お待たせしましたね。……さぁて、第二回戦といきましょうか」
そう言いながら、
パキパキっと両手の関節を鳴らし、
「死ね、おらぁああ!!」
と、暴力的に叫びつつ、
リーダーポジの『ソス』に殴りかかった。
オーラでコーティングした重たい拳で、
「ぐふぅう!」
ソスの頬骨を、ガッチリとへし折っていく。
続けて、センは、ソスの腹部に、重たいヒザをぶちこむ。
「ぶふぅ!」
大ダメージを受けたソスは、その場でうずくまる。
大量の血を吐きながらも、
「ぐ……うっ……」
なんとか顔を上げて、
「くそぉお! 魔壊爪ランク4!」
どうにか抵抗しようと必死。
センは、ソスの攻撃を右腕で防御しながら、心の中で、
(……ただのヤケクソではなく、ちゃんと目を狙ってきたな……いい根性しているじゃないか。しかし、この程度だと、合格はやれないな)
などとつぶやきつつ、
センは、『ソスの攻撃で少し傷がついた腕』を、ソスに見せつけながら、
「ただのカスではないようだな。今のは、流石の俺も、すこし痛かったぞ。しかし、相手が悪かったな。ただ怒りを買っただけだ」
そう言いつつ、その腕で、ソスの顔面に、裏拳を叩き込む。
「ぐぉおおおお!」
歯と鼻が折れて、悶絶するソス。
そんなソスに、ツカが、駆け寄り、回復魔法をかけながら、
キっと、センを睨み、
「同じ魔人なのに……どうして……私たちをイジメるんだ……」
と、真っ当な正論を言われたセンは、
幼い少女ツカに、
「俺にとっては、魔人も人間も大差ない。俺は魔人だが、最上位の地位にいるから、上位者からの理不尽とは無縁。俺は明確な支配者サイドに立っている。そんな俺からすれば、どいつもこいつも、漏れなくゴミクズ。俺の気分次第で壊されて死ぬだけのオモチャに過ぎない」
「なんで……命を……そんなに雑に扱えるの……あんたら上級国民は……なんで……みんな……」
「強いからさ。強いから、何でも許される。圧倒的な強ささえあれば、どんなワガママも通せるようになる。この世界では、暴力こそが至上の力。それ以外の力には、なんの価値もない。この世で意味がある力は暴力だけ。俺の暴力は世界最強クラス。だから、誰を殺してもいいし、誰の財産を奪ってもいい」




