239話 驚異の二次試験。
239話 驚異の二次試験。
(……一次試験は、全員、合格かな。とりあえず、こいつら全員、戦闘団に配置することにしよう)
心の中で、合格判定を出すセン。
最低ラインである一次試験に、落ちる者はいなかった……
が、
(二次試験からは難易度がグっと上がるぜ。覚悟してもらう)
センエース戦闘団に配置するか否かを決める一次試験は、『最低限の覚悟と強さ』があれば突破できる。
しかし、二次試験に合格しようと思うと、『最低限』では許されない。
二次試験は、『センエース戦闘団』の『幹部』を選抜する試験になる。
だから、合格の基準が、爆裂に底上げされる。
――『基準が底上げされる』ということが、どういうことかというと……
「てめぇえええ! このクソガキがぁああああああああああ! この世界一尊く気高い俺様に、毒を盛りやがったなぁあああああ! くそがぁあああああああああああああ!!」
そう叫びながら、
一段階上のオーラを解放する。
これまでは、存在値60前後で、魔人たちと向き合ってきたが、
ここからは、存在値70前後で、対応していく構えを示す。
魔人たちの『サードアイ』では、センの存在値を正確に見通すことはできないが、しかし、オーラの圧力の変化から、先ほどよりも、かなりパワーアップしたことは理解した。
ゆえに、全員がブルブルと震える。
先ほどまでとは次元の違う恐怖に包まれる。
まさに、蛇に睨まれたカエル。
「絶対に許さなぁあああああああい!」
センは、怒りに任せている風を装いつつ、
「踊れぇええ! 雷鳥弾!!」
その命令を受けると、それまでのんびりと旋回していた雷鳥弾が、
目をギラリと光らせて、グンっと力強く加速した。
一気にスピードが上がったことで、
回避の難易度が爆裂に上がる。
見えない速度ではないので、なんとか回避できているが、かなり集中しないと対応できないレベル。
回避で手一杯になり、
セン本体への集中力と警戒心が散漫になる。
「くそ! さっきまでの速度が限界じゃなかったのか!」
「まずいぞ! 速度だけじゃなく、感じられる魔力量も上がっている! おそらく、直撃した時のダメージも膨れ上がっているはずだ!」
「怯えるな! 焦らずに、慎重に、回避し続けろ! この速度なら、どうにかよけきれる! なんとか逃げ切るんだ! あいつが毒死するまで!」
・センエースは毒状態にある。
・時間経過で毒殺できる。
――それが希望になっているから、魔人たちは、折れることなく、抗い続けることができた。
『希望』があると、誰だって頑張れる。
そんなことはセンも理解している。
だから、センは、『希望がある状態での努力』を、そこまで高く評価しない。
というわけで……ここから……性悪センエースの二次試験が、本格的に幕をあける。
センは、必死に、雷鳥弾を回避し続けている魔人たちを尻目に、
右手を天に掲げ、バチィンっと大きく指を鳴らしながら、
堂々と、声高に、
「解毒ランク7!!」
と、超高位の、毒を打ち消す魔法を使い、ツカの鬼毒を完全に殺してしまう。
ランク7という、魔人たちからしたら、
理解の及ばない異次元の魔法を使われたことで、
「そ……そんな……」
何人かの魔人の心がバキリとへし折れた。
心が折れると、視界が狭まって、体が重くなる。
――だから、それまでは、普通に回避できていたのに、
「がぁあああああああああああああ!!」
8人ほどが、雷鳥弾の直撃をくらい、
白目をむいて失神してしまった。
――残っているは12名。
残っている12名に向かって、センは、
「ふはははははは! どうした、ゴミムシどもぉ! まさか、本気で俺を毒殺できるとでも思っていたのか! バカがぁ! その安易な考え、面白すぎて、ヘソで沸いた茶が沸騰しすぎて蒸発するわぁああ!!」




