233話 弱いリザ〇ドンなんていらない。
233話 弱いリザ〇ドンなんていらない。
「絶対じゃない。……パルカを殺すか生かすかの判断は保留中。ガリオは基本殺すが、最終的にどうするかは、今後の気分次第。クロッカの『爺さん』と『ひい爺さん』は、すでにガリオに当主の座をあけわたして、隠居しているから、どうでもいいっちゃどうもでいいが……後々会ってみて、ヤバそうだったら殺す。クロッカの『爺さん』と『ひい爺さん』……名前は『マヌカ』と『アボカ』だったかな。今のところ、興味ないし、重要でもないから、調べてすらいないが、いつかは体面切って話し合わないとな。……で、十七眷属も大半は殺す。マシなやつは残そうかとも思っているが、基本は殺す。汚物は、順次、正確に、消毒していく」
「……」
そうなるだろうなと想像はできていたが、実際に、言葉にされると、
やはり、心にくるものがあった。
『何と言っていいか分からず固まっているパーリナン』に、
センは、続けて、
「パーリナン、お前のことは一応、殺さない方向で考えてはいるが……最終的にどうなるかは、俺の気分次第ってことを忘れない方がいい。『忘れるな』と強要はしない。忘れたければ忘れて結構。その結果、どうなるかは自己責任。俺はお前のお母さんじゃないんでな。お前の心配をして気遣ったりはしない。わかったか?」
「……すべて、承知いたしました……私の新しい主、センエース様……」
そこで、センは、パーリナンから視線を外し、
その後ろにいるカイに向かって、
「カイ、お前もだ。俺は魔人を差別しないが、特別ひいきしたりもしない。裏切るなら、容赦なく殺すし、足手まといになるようであっても殺す。邪魔なカスはいらない。俺が重用するのは使えるヤツだけ。わかったか」
「……全霊をもって、あなた様に尽くします。必ず、お役に立って見せると、ここに誓います」
★
センが、パーリナン&カイと雇用契約を結んでから、
少し経ったところで、
「ん……」
ヒークルが、ようやく目を覚ました。
かなり朦朧としている。
上半身を起こそうとするが、どこにも力が入らない。
「ぐ……う……なんだ……」
全身のあらゆる箇所が、謎に、しびれていたが、
次第に、ゆっくりと、腕や足に力を込められるようになってくる。
なんとか、上半身だけは起こせるようになったところで、
ヒークルは、周囲を見渡す。
ここには、配下であるパーリナンとカイ……
そして、ガリオから派遣されてきたセンの三名が立っていた。
目を覚ましたヒークルに、最初に声をかけてきたのは、関係性としては最も薄いセンだった。
「ヒークル様、大丈夫ですか! 急に貧血で倒れてしまって、びっくりしましたよ! 無理しすぎです! 努力家で責任感が強いのは、とても良い事だと思いますが、流石に、頑張りすぎですよ!」
と、そんな言葉を投げかけられたヒークルは、
直前の記憶と向き合ってみた。
ぼんやりしていて、ちょいと記憶が薄れているものの、
何があったか、最低限は思い出せた。
(確か……ガリオ様から派遣された、この『犬』が、あの鬱陶しいクソアンデッドを撃退し……それで……えっと……確か……)
そこまでは鮮明だが、そこから先が、かなりぼんやりしていた。
なかなか思い出せなかったが、時間の経過に伴い、
(そ、そうだ……この犬が……自分がちょっと強いと思って、妙に生意気で……図に乗っていたから……思い知らせてやろうと……それで……殴って……けど……無駄に頑丈で、ダメージを受けないから……Ⅾ地区の連中を道具として……コキ使ってやろうと……した……んだったか? あれ?)
記憶が、なんだか、妙にゴチャっとしていた。
センを殴ったところまでは結構鮮明なのに、そこから先が、グニャリとしている。




