表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
225/281

225話 死羅腑の剣翼。


 225話 死羅腑の剣翼。


 そう言いながら、

 空間魔法を展開させ、何もない空間に、カイとパーリナンを、閉じ込める。

 ちなみに、センの足元には、気絶しているヒークルもいる。


 センは、自分の隣に立つセラフに、


「セラフ、お前の『翼』を試したい。ヒークル相手の茶番で疲れていると思うが、まだ、もうちょっとだけ頑張ってくれ」


「そこで寝ているカスを相手にする程度で疲れるようでは、尊きあなた様の剣など出来ません。いついかなる時、どのような状況であれ、あなた様の命令に絶対の忠誠で応えること。それだけが、私の存在意義」


「重いねぇ……正直、ダルいねぇ……こういうの、ほんと、嫌い……っ」


 と、素直な感想を漏らしつつ、

 センは、


「死羅腑の剣翼、展開」


 命令を受けたセラフは、

 一度、光の塊となった。

 そして、ギニュゥウウっとフォルムを変形させていく。

 ほんの数秒で、『剣の翼』状態となり、センの背中で、眩しく輝く。

 イメージ的には、ストフリのスーパ〇ドラグーン。


 剣の翼を纏ったセンは、

 自身のステータスを確認しつつ、


「剣翼状態での運用だと、全体的にステは上がるけど……オーラや魔力の消耗がエグくなるな。……もっと、ゴリゴリに、最適化させていかないと、使いもんになんねぇ。これは、相当、育てるのに時間がかかりそうだ……大変だねぇ」


 そんなセンの発言を受けて、

 セラフが、


「申し訳ございません、セン様。私が不出来なばっかりに」


 と、謝ってきたので、

 センは、


「お前が不出来なんじゃない。俺が不出来だから問題だと言っている。あと、別に、問題と言っても、悪い問題じゃねぇ。おもしれぇゲームみたいなもんさ。あれこれ考えて攻略を進めていける方が豊かな時間を過ごせる。お前を完璧に使いこなせるようになるまで、かなり時間がかかるだろうが……それはそれで、面白い道のりだ」


「常に、私なんかを気遣ってくださる……本当に、なんて尊き方……」


「面白そうなゲームをやりこみます……って言っただけなんだが? 尊い要素ゼロだろうが、まったく……なんで、そんなに勘違いできるのかね。不思議だわぁ」


 と、軽くため息をついてから、

 センは、パーリナン&カイの方に視線を向けて、


「家族との対話に時間がかかってすまなかったな。まだ、この関係になれてねぇんだ」


 と、ファントムを、一つまみ、たしなんでから、


「さて……それじゃあ、始めようか。お前らの人生の最後のともしび。目一杯、煌めかせてみろよ。そうすりゃ、俺の記憶に残るぜ。残ったからなんだって話ではあるが」


 そう吐き捨てると、

 センは、飛翔して、

 剣の翼を広範囲に展開させていく。


 無数の剣が、ヒュンヒュンと、空間を駆け巡る。


 パーリナンは、


「カイ! サポートしろ! 生き残る道はただ一つ! センエースを倒すことだ! 難易度が高いのは理解しているが……それ以外に方法はない! 死にたくなければ、死ぬ気で闘え!」


 そんなパーリナンの命令に対し、

 ……カイは、一瞬だけ悩んでから、

 グっとツバを飲んで、


「せ、センエース……様! どうか、私を配下にしてくれませんか! 私は、パーリナン様とは違い、龍神族や、十七眷属を恨んでおります! 私なら、あなたを裏切る可能性は限りなくゼロに近い! どうか、御一考いただけませんか!」


「カイ……き、貴様ぁ……っ」


 ギリっと奥歯をかみしめるパーリナン。

 イラっとしたものの、しかし、カイに文句を言う気にはなれなかった。

 自分がカイの立場だったら、同じことをしただろうと思ったから。


 カイの願いに対し、

 センは、


「……悪いな、カイ太。このゲーム、三人用なんだ」


 と、そんな、破格に中身のない言葉で、ぶった切る。


 センは、問答無用で、パーリナンだけではなく、カイの方にも剣翼を差し向けた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
「重いねぇ……ダルいねぇ」と素直な感想を漏らしつつも、 セラフの忠誠を否定せず、 面白そうなゲームとして受け入れるセンの達観した姿勢が、 最高に魅力的です。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ