1
蒼き翼のドラゴンスレイヤーを考えている際に思い付いた案の一つを書き直したモノです。
1945年8月5日 大日本帝国。
ここは九州北部に作られた新たな飛行場。大日本帝国空軍基地。
滑走路を見下ろせる管制塔の最上階に一人の男性がタバコを咥え星空を見上げていた。
「やっとだ。やっと、トカゲどもに復讐できる」
呟くように口を開き、フゥーと煙を吐き、胸ポケットから写真を取り出した。
その写真には桜の花が咲く木の下で彼とその妻とまだ幼い娘の三人が写っている。
「これでお前たちの敵討ちができる」
写真を見つめていると階段を昇る足音が聞こえてきた。
「なんじゃ、御剣お前も来てたか」
「おやっさん」
上がってきたのはここの整備長を勤めるおやっさんと呼ばれる男性だった。
おやっさんは男性、御剣の隣に行き、タバコを取り出して咥えたがポケットを探しても火が無いことに気がついた。
「スマンが火、貰えるか?」
「ちょっと待てくれ」
御剣は写真をしまいポケットからマッチ箱を出して「ほらよ」と渡す。
マッチ箱を受け取ったおやっさんは一本取り出してタバコに火をつける。
「フゥ、ありがとよ」
礼を言いながらマッチ箱を返す。
「あいつの調子はどうですか」
「あいつ?」
御剣が言うあいつと聞いて首を傾げるおやっさん。
それを見て駐機場に視線を向ける。
おやっさんも御剣の視線を追って駐機場に待機している三機の巨大な機体が目にはいる。
「あぁ、あいつらの整備は万全。全ての発動機の調子もいい。明日の作戦にも問題ないわい」
「それを聞いて安心したよ」
フゥーと再び煙を吐く。
御剣には不安があった。自分が乗る機体は明日の大陸奪還作戦の要、使えないとなれば作戦は失敗となる。
「それにしても・・・」
おやっさんが口を開いた。
「我が国の技術であんな化け物みたいな爆撃機がよく作れたもんじゃ」
たしかにと駐機場に待機している5機の機体を改めて見るとかなりでかい。まさに化け物のような爆撃機。その名は富嶽。
この機体は全長45メートル、全幅12メートル、全高65メートル、翼の面積は350平方メートル。
発動機は6発の二重反転プロペラ。
「かなり前から富嶽の研究は続けられてたそうだからな。そのおかげだろ」
「それだけじゃあるまい」
不満そうに言うおやっさんに何か気に入らないことでもあるのかと聞くと富嶽の隣に置かれている機体に視線を向ける。
それを見てたしかにと御剣は思った。
そこに置かれていたのはB-29スーパーフォートレス、米国の巨大爆撃機だった。
B-29だけじゃない。他にもP-51マスタング、P-38ライトニング、どれも米軍所属を表すマークが描かれ駐機場に並んでいる。
「ちょっと前まで敵だ敵だと言っていた米国と協力しなければならんのじゃ」
「人類存亡の危機なんだから仕方がない。それに悪い話でないの事実だろ」
米国との協力は悪いことばかりじゃなかった。
技術支援、武器の供与、大陸反攻作戦への参加などなど、米国がこれらを提示して日本は受け入れ人類連合に加盟した。
「たしかに悪い話だけではないが魅力的な条件を出してきたのは人類連合への参加だけでなかろうが」
「まぁ・・・それはそうだったな」
そう、あれだけ米国が日本に譲歩してきたのは人類連合への加盟だけじゃない。
ここまで譲歩してきた理由、それは北米大陸に作られた奴らの巣、オベリスクの破壊のために日本軍の派兵を要請してきたのだ。
もう一話か、二話で終わる予定です。
久々に書いたので誤字などあればコメントお願いします。




