第983話 リケ、疲れる・・・
「はあはあはあ・・・」
ファルティア帝星(仮)の大神殿との通話を終え、リケは一息ついた。
「まったく・・・
あいつら・・・
「神」がなんだかわかっとらんにゃ!」
そのときだった。
「お疲れじゃのう。」
横から、アイスティーを出した者がいる。
老師だった。
「ありがとうにゃ。」
受け取って、飲み干す。
「「神は、人間になめられてはいけない。」の意味をわかってないにゃ。
「神」は、人間に無体を働くとなめられるにゃ。」
「ほっほっほ。
「別の意味」でなめようとしたお方が、よく言うわい!」
「違いないにゃ。」
ふっと笑うリケ。
「あまり、神官をいじめるでないぞ。
ほっほっほ。」
「カンケーないにゃ。
あちしや娘、上司の「神官」じゃないにゃ。」
まるで他人事だ。
「そうじゃ・・・」
老師が、はたと手をたたいた。
「アルナス卿が、煮詰まって神殿に来られるそうじゃ・・・」
「なんでまた?」
「「人材」がおらんのに、お国元で「移民計画」を立てておるらしいのじゃ。」
「にゃ~・・・」
リケの目が、細くなった。
「無理にゃ。」
「なぜに?」
「トラルティールは、今のところ技術こそキティルハルムにせまっているけど「人」がいないにゃ。
まともにモノを考えられる人材は、全部上層部にいるにゃ。」
「ほほう・・・
人口に対する、有用性のある人材・労働者の比率が、一般人にはおらんということかの?」
老師が尋ねる。
「その通りにゃ!」
リケは、仏頂面になった・・・
リケ:難しいにゃ・・・




