第978話 普通じゃおもしろくないのか・・・
「おお・・・
さすが、キティルハルム・・・
おもしろい国家ですね・・・」
イエティは、興味深げにしていたが・・・
「ファクトリア・ミケランジェロ・・・
お召しにより、参上したにゃ。」
ファクトリアが執務室に、入ってきた。
「ファルティアから依頼よ。」
私は、「依頼書」をファクトリアに渡した。
依頼書に目を通したファクトリアは・・・
「「普通の強襲揚陸艦」をつくれ!?
殿下は、あちしをナメてるにゃ!」
キレた。
「ナメてないわよ。」
私は言った。
「あなた・・・
結果、「普通のモノ」をつくることはあっても、「普通」につくろうとしたことなかったじゃない?」
だから、「念を押された」のだろう。
「ひょっとして・・・
この人、変なものばっかつくってます?」
イエティが、聞いてきた。
「ええ。
もはや、「ミケランジェロ一族」全体がこんな人ばっかです。」
脱力して、私はイエティに答えた。
「ありゃあ・・・
じゃあ、ミケランジェロ一族でまともな人って、「女神様」たちだけだったりします?」
「ええ。
敵に火炎瓶をぶつけて、火炎魔法をぶっぱなしたり・・・
着ぐるみ姿で、敵にバットで殴りかかったり・・・」
その時だった。
「フン!
手抜きにゃ!」
ファクトリアは、ものの数秒で図面を描き上げた。
「これ、送っていただくにゃ!」
ずいぶん憤慨している、ファクトリア。
やたらと緻密で、高性能な「ミリアリア級」に匹敵する「可変型強襲揚陸艦」なんだが・・・
ミリアム:こいつも普通じゃないな・・・




