第935話 歴史資料
「これは・・・」
執務机の上に、「地球とリシテアールの歴史資料の請求」とあった。
「ファルティアからか・・・」
どうやら、制圧した教会の三人の「教皇」からの要求らしい。
「どうやら、帝立図書館にはリシテアールの資料は揃っているけど「地球」はなあ・・・」
とりあえず、21世紀のところまででいいか・・・
そこへ、アルナスが現れた。
「まったく・・・
宗教界というのも厄介だな。
この惑星は、陛下のご先祖様の「荒療治」のおかげで共存できているが・・・
地球は、かなり面倒くさかった。
民主主義でいうところの野党よりひどい。」
「あら。
この国でも、「宗教禁止」のころは「聖職者の所持金」は、「神の金」ということで「砕いて捨てろ!」と言ったミケランジェロ一族もいたそうよ。」
「過激だな・・・」
「そういう意味では、一族から「神」を輩出したことで、かなり穏やかになったわ。
「正教会」も、こっちがらみじゃ何も言わなくなったし。」
「これが最も理想的か・・・」
「ええ。」
本来は、宗教とは人に「道徳」や「心構え」を教えるものであったはずだ。
「だからこそ、初代ミケランジェロは、ルカ神にあれほど怒り狂ったか。」
「相手は「神」。
だからこそ、「人間以上」の「高貴なる者の義務を求めるのでしょう・・・」
いつのまにか、「権威」がついてしまったのでしょう・・・




