第924話 スパコーンと研究
私たち三賢人とユニィ、ファクトリアは、パスキールパレス地下に降りていった。
そこには、三賢人の科学技術の粋を集めて開発した「超大型電算機・スパコーン」が鎮座している。
「よく来られた、皆さま!
歓迎するで!」
スパコーン本体の足元(?)に、キティルハルム評議員のような服装をした女性の姿が立体映像で投影される。
どうも、このスパコーン・・・
「女性」のつもりのようだ。
しかし、大阪の「オカン」のような話しぶりなんだよな・・・
まだ十代の外見のくせに・・・
「わかったことがあるで!
ライティア殿下が、送ってこられたデータからズバリ・・・!
この「リシテアール星系」のすぐ「隣」の文明だったと考えられるんや!」
「そうだと思った・・・
君がいうなら、間違いないね・・・」
ジョルジュがため息をついた。
「しかし・・・
陛下も、アルナス閣下もなんでウチに「スパコーン」と命名したん?」
「フッ・・・
知れたこと・・・」
アルナスが、口を開いた。
「決まっているでしょう・・・
「超大型電算機とは、「SPC」と略すべきなのです。
しかし、先人たちは「スパコン」などと・・・!
品がありません!」
これに限っては、私とアルナスは「同意見」だった。
「機械のウチが言うのもなんだけど・・・
理解不能や・・・」
スパコーンは、ため息をついた。
スーパーコンピュータを、「スパコン」と略すのは間違いだと思うのは、私だけでしょうか・・・?




