第921話 頭痛の種・・・発芽・・・
「あのアホ・・・
またやったにゃ!」
惑星ミリアリア・・・
ニケ神殿で、報告書を読んだマリエラは、激怒した。
「どうされました?」
イノセンスの神官が、マリエラに尋ねる。
「ショータのヤツが、暴走の挙句、遺跡を発見したそうにゃ・・・」
「うーむ・・・」
読んでいた、「ノルウェーの森」という小説の本を閉じる神官。
ちなみにこの小説は、地球のノルウェーという地方に隠れ住むエルフが、人間族の科学導師
と共に、森に巣くった悪霊を退治する物語だ。
「はあ・・・
大公殿下に報告にゃ。
きっとまた、お怒りになられるにゃ・・・」
ニケは、頭を抑えた。
マリエラに至っては、頭痛薬を飲み下している・・・
「すると・・・
我々は、「猫」ではなく、「猫に似た魔獣」を放ったも同然・・・」
神官たちのテンションが、ダダ下がりである・・・
「タチの悪いことに、「天文台」の遺跡だったにゃ・・・」
それは、「エルリウム文明」の版図が、惑星ミリアリアとファルティア帝国にまたがっていたことを意味している。
「あのお方は、アホやると「手柄」を立てますから・・・」
イノセンスたちは、つきあいが長くなってきているので、よくわかる・・・
「はあ・・・
実力相応の「人格」を得ていただきたいと思いますが・・・」
「無理にゃ。」
斬って捨てる、マリエラだった・・・
マリエラ:あのアホ、またやったにゃ!




