第908話 ひと悶着!
「陛下座上の、強襲揚陸艦ミリアリアが、ユニティリアの門に入港しました!」
「準備を。
僕も出る。」
ライティアは、執務椅子から立ち上がった。
「さて・・・
おばあ様は、歴代の女王のなかでも、好奇心の塊だからな・・・
報告書にあったファクトリア閣下以上の、実績をあげてしまうだろう・・・」
内心、「しまった!」と思う。
なぜ、自分の目で確かめなかったのか・・・
「ショータさんが悪いざます。」
ザマースが言う。
「この方は、重要案件でもないのに、何でもかんでもご注進するから、殿下はただでさえ忙しいのに、おっくうになってしまわれたざます。」
「オレかよ!」
逆ギレするショータ。
「一旦、死ぬにゃ。」
と、マリエラ。
「コレでぶったたいたら、さすがに「物理的に」可能にゃ。」
取り出したのは、棘付き鉄球・・・
「コレ・・・
まさか・・・
「伝説の」稲荷神の幼児の武器・・・
「ヒヒイロカネ製」で、砕けないものは、ナキ閣下の頭蓋骨のみという・・・」
「いかにも。
いくら、あんたが「鋼鉄頭」でも・・・」
「って・・・
これって・・・」
「ファクトリア閣下が、ふざけて複製されたにゃ。」
にたりと笑う。
さながら「化け猫」だ。
ライティア一行は、ミリアム一行を迎えるために、ユニティリアの門に向かうのだった・・・
ショータ:なんでオレが「叩かれ」る!?




