第900話 マッドサイエンティスト・・・
どがん!
「フフフ・・・
わたくし・・・
三百人のバトルロイヤルに勝ちましてよ・・・」
肥えた・・・
いや、肥満の稲荷族の女性が、全身に汗をかき、凄まじい神波動を発して、財閥の御曹司である稲荷族の青年ににじるよる・・・
「う・・・」
とてもじゃないが、青年は彼女に近寄れない。
「よく、再放送で観たぞ!
「東京デブストーリー」!」
創作料理アリアで、店内テレビを観ながら、食後のお茶を飲むニニギ殿下。
「聞いたぞ!
ファルティア大公の「武勇伝」!」
なぜこのお方は、上機嫌なのだ?
私は、コーヒーを飲む。
「「鉄の馬」と呼ばれる兵器をぶっ潰し、なおかつ敵兵は死傷者なしですけど。」
「くくく・・・
モノホンの「鉄の馬」をぶつけるとは、さすが陛下のお孫さんではないか!」
そこだよ!
「誰に似たのかしら・・・」
「陛下にゃ!」
ごすッ!
ヒヒロカネのフィストガードを装備した拳で、ナキの頭を殴る。
「痛いにゃ!」
痛いですむかコレ・・・?
「しかし・・・
ナキ閣下の頭蓋骨はどうなっておるのだ?
「金属」でぶっ叩かれて無事な人間は、聞いたことがないが。」
ニニギ殿下は、ナキを見る。
「最近じゃ、母ちゃんさえもコレでぶったたくにゃ・・・」
「ところで・・・」
と、ニニギ殿下は、ファクトリアを見た。
ファクトリアは、帳面型個人端末のデータを見てにんまりと笑っている。
「やっぱり、兵器は「美しい」ほうがいいにゃ・・・」
こいつ・・・
マッドサイエンティストだ・・・
どんどん怪しくなっていく、ファクトリアです。




