第879話 彫刻家マリアンヌ・ミケランジェロ
「さあ・・・
始めるにゃ!
ニケ様・・・
ポーズをお願いいたしますにゃ。」
ミケランジェロ一族の彫刻家・マリアンヌ・ミケランジェロは、スケッチブックを手に、ニケに指示する。
「わかったにゃ。」
ニケは、母・リケとは少し違う軽装鎧を評議員のローブの上にまとった姿で右手に杖、左手にリケ著「自由の教本」を持った姿で立った。
「にゃーッ!」
マリアンヌの全身から、物凄い神波動が・・・
次の瞬間・・・
見事な、「ニケ神」の三面図が・・・
「お・・・
おお!
さすがに、もう一人の「ナキ閣下」と言われるだけある・・・!」
ニケ神殿の大神官ホッシーノノア・エステートは、素直に絶賛する。
彼は、チンチラ種であるが。
「時に・・・」
マリアンヌは、ぎろりとホッシーノノアを見た。
「仕事中は、依頼者であられるニケ様以外、お入りになりませぬようお願いするにゃ。」
びくッ!
思わず、ホッシーノノアは、後ずさる。
なぜなら、「職人系」のミケランジェロ一族は、「大魔王より怖い」と称されているからだ。
手伝いの者以外は、誰も工房に入れない。
その「気迫」だけなら、彼女は「ナキ・ミケランジェロ」以上・・・
そうして・・・
マリアンヌ・ミケランジェロは、仕事に入るのだった・・・
「マリアンヌ・ミケランジェロ」と、「ホッシーノノア」は、秋月煉さんからいただきました!
ありがとうございます!




